この世には、まだまだ知らない生きものや生態がたっぷりあって驚かされる。先日観たTVで、ジョーフィッシュという魚を初めて知った。ナポレオンフィッシュとかバナナフィッシュ、ジェリーフィッシュならまだわかるけど、なんなんだ誰だよジョーって。
親指大くらいの小さな魚だ。顔だけ見るとケロヨンっぽい。近年日本海にも生息してて、サンゴとか小石を集めて巣を作り、そこに独り住まいしてるのだそう。巣穴に引き篭もっていて、巣のメンテナンスにたびたび上半身だけ出しては引っ込める姿はとても愛らしい。臆病なんだね。やがて繁殖の季節がやってくると、この雄ジョーフィッシュくんどうするのかなと思ったら、なんと少し離れたところに雌の巣穴があるではないか。えっ、そんなところに?実はご近所にいながらその存在を知らずに暮らしていた君が運命の相手…なにそのメグ・ライアンとトム・ハンクスみたいなロマコメ設定。
ところが、である。その後のジョーフィッシュくん、相変わらず巣穴に篭って卵を育てるのだった。その卵は口の中である。小銭パンパン詰まって閉じられないガマ口みたいになって、卵が孵化するまで心なしか苦しそうなジョーフィッシュくん。クリッとした大きな目の白目部分が、血走っている。いや正確にいうと、目が…あの愛嬌たっぷりな目が…放射状に赤い線が入ってギランギランにキマってる。怖い。閲覧注意なくらい怖い。衝撃映像だった。
そんなジョーフィッシュは、調べると日本の水族館でも飼育されていた。しかも水族館のサイトによると、お互いに縄張り争いが激化。ご近所の巣穴を壊したり追い出したり嫌がらせが絶えないとか。ひー。でもそれって、本来海では適度な間隔を空けて住むべきジョーフィッシュを水族館が狭い水槽に押し込めたせいだろう。なのに面白がってネタにするのはどうなの…と引いてしまった。今はどうしてるのかな。
ちなみにジョーとはJoeでなくJaw、大きな口が由来でした。