勉強会で相撲についての話があった。
時はむかしむかし、みんなの願いは「お腹いっぱい食べたい」でした。「神様!みんなが楽しみにしている相撲を捧げます。それでどうか五穀豊穣をお願いします」。そうやって相撲は受け継がれてきました。
ところが問題が。五穀豊穣の願いはずっと続きます。けれど運動能力の優れた人しか力士になれないとなると、そういう人材がいなくなったとき相撲が続けられなくなる。それでは困る。ごく平均的な能力しか持っていなくても力士になれないといけない。
相撲の稽古はそういう問題を解決すべく編み出されてきました。だから『四股』『てっぽう』『すり足』といった相撲の稽古には、運動能力を劇的に高めてくれる古(いにしえ)の知恵が詰まっているのです。
そういう話だった。なるほど。『四股』『てっぽう』『すり足』といった相撲の代表的な稽古は、普通の人をトップアスリートに変えてしまうと。世界のトップアスリートがトレーニングで四股を踏む。そんな映像を目にする日も近いかもしれない。