私という存在の話

たぬきA
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いなくなっても気付かれない存在であれ。

ネット上における、己の身のあり方である。私がそこから消えた時は、何かあったとかある可能性が皆無とは言わないが、新しい遊び場を見つけた場合が大概である。心配はするだけ損だし、そもそも名残り惜しむような存在ではない。一時の幻、狸に化かされたと思って、忘れて欲しい。別の場所で遭遇したなら、それはそんなものなのだ。声が掛かれば、その私は前のことなどなかったようにシームレスに接してくることだろう。全ては行く川の流れの如く。いつか会うこともあれば、もう二度と会わないこともある。昔会ったことを忘れている可能性もある。そもそもこれを書いている私が実在している証拠はあるのだろうか。いないかもしれない。AI。電脳妖怪。バグ。猫が触ったキーボードがたまたまこのような文章になっているだけ。そこに私はいません。

私はいません。

@ssazu3210
このアカウントはフィクションです。実在の人物・事象とは関係ないと思います。