夢の内容というのは、起きて思い出そうとすると大体混濁してくるものだが、今日の夢に出てきたのは、ひょっとしてむぅちゃんだったのだろうか。
むぅちゃんとは、私が夢の中で飼っている虚無だ。
今日の夢では、ふわふわの小さな生き物を飼っていたのだが、それが秋田犬の子どもだった気もするし、秋田犬は小さな生き物が噛み付いていたぬいぐるみだった気もする。
とりあえず、むぅちゃんか秋田犬のどちらかが、穴が開く強さで別のもふもふに噛み付いていた。共存はできないらしい。
確かに犬と虚無の相性は良くなさそうだ。犬は常に何かが頭の上から尻尾の先まで詰まっている気がする。逆に猫は虚無を抱えていると思う。あの柔らかさは、虚無成分によるものに違いない。虚無を抱え深淵を覗く生き物、猫。
兎にも角にも、久しぶりの私の虚無は、相変わらず私の側でもふもふしていた。良きことである。