うろんログ

たぬきA
·
公開:2025/12/20

とあるところで書き溜めた胡乱な何かのサルベージログです。


きさらぎ海峡冬景色

かたす発の夜行列車降りた時から、きさらぎ駅は雪の中

山へ帰るタクシーの群れは誰も無口で、祭囃子を聞いている

私も1人、トンネル線路行き

凍えそうな姑獲鳥見つめ泣いていました

嗚呼、あの世海峡冬景色


昭和100年10月10日

今日は昭和100年10月10日ということで、いい感じにどこかの隔離された集落で儀式が行われてるムーブで行きたいですね

十人それぞれが体の別の部分に赤い顔料で十字を書き(なお、箇所は血が多く流れる場所であればあるほどいいとされる)、火にかけられた十字架を囲んで十数える儀式

建前としては、『この先10年その箇所(急所)を損なわないように神に祈りを捧げている』ということになっております


ミンミン民

一文字も書けぬままに夜が明けた。期限を過ぎてしまった。手足が強張り、収縮し、殻に覆われ始める。朝日に照らされ、蛹となった私は羽化を迎える。さようなら、才能のなかった私。あとはもう、命の終わるまで、鳴くだけだ。

「わ、セミですよ!今年も賑やかですね!」

「そうだね。今年もたくさん鳴くのだろうね」


白雪姫

毒林檎をメタファーとした悪い男/女に誑かされて死んだ白雪姫。林檎の木の下に埋められ、数百年後に考古学に没頭する第三王子に発見されて、「こんな美しい骨格が!!」となって、復顔の結果、あまりの美しさに王子が魅入られて……


3LDK風呂トイレ別ペット可タヌキ備え付け

甘酒のアルコール成分維持に全力を尽くす酒呑童子

デザイナーズ力士《ベイビー》部屋……?雷電を越える最強の力士を生み出すべく、相撲協会が秘密裏に某大学の遺伝子工学の研究室と手を組んだ……?

あまりにも相手がLINEに気付かないので、狼煙に伝書鳩に夢枕に狐や鹿や瑞獣と、ありとあらゆるLINEの前兆を事前に送る

冷凍庫の中のスーパーカップを見て毎晩泣いている。おまえ、なんでお前の形見はこれだけなんだよ。

モメーモメーと鳴く木綿とキヌヌキヌヌと鳴く絹漉し

神様はX軸とZ軸移動は嫌がるけど、Y軸移動は気にしないから、屋上に移築は許される。


ポメの恩返し

「このまえ、たすけてもらった、ぽめですっ」

「え、いやでも、キミはどうみても……」

「ニンゲンに、おんがえしするときは、つるさんになるようにって教わりましたっ」

「いや、ごめんね、ここらへん、つるなんていないもんね。みたことないんだね」

「???ぽめ、へんです?」

「うん、キミが化けたのは、すずめだね」


祖父の帰還

祖父が未確認飛行物体に拐われたのは昭和53年のことだった。それはあまりにも突然で、たまたま居合わせた母は呆然とするしかなかったという。まだUFOという概念がそれほどメジャーではなかった時代だ。祖父のアブダクションは普通の失踪として扱われ、母の見た光景はショックによる記憶の混濁と扱われた。

そんな祖父が、地球に帰ってきた。F65星雲の外交大使として。お前、地球人やろがい。


孤独のグルメ ちくわパン編

ちくわパン。パンの部分は普通の惣菜パンの土台である。店によるだろうが、ふわっとしている。問題はちくわだ。まるでホットドッグのソーセージのようにちくわが鎮座している。軽くマヨネーズが線を描き、パン粉が振り掛けられて焦げ目を演出している。とりあえずと端から飾ってみると、ちくわの穴の中にプロセスチーズが詰まっていた。マヨネーズとちくわとチーズ、それぞれの微妙に異なる塩気が層を成しており、うまい。

「そうそう、こういうので良いんだよ」

もう一つ、追加することにした。


サンサンちゃん、ともすれば崩れ去りそうになる身体を必死で維持しながら愛しい名古屋城(仮)に会いに行こうとしていると思ったら、結構エモ……くねぇわ。早く解散しろ。


みんなで同じ花火の配信を見ていたはずなのに、何人かの見ているものに齟齬が生じはじめ、花火が終わり皆が徐々にオフラインになっていく中、画面を落とすこともできずにいつまでも終わらない花火大会を眺め続けることになる皆さーん!!!


箱の親子

昔々、紙ボックスの親子がいました。親ボックスは鰻丼、子ボックスは甘いたまごそぼろ丼です。

ある日、子ボックスは親ボックスに聞きました。

「ぼくはトリさんのたまごなんだよね?」

「そうだよ」

「親さんはうなぎさんなんだよね?」

「そうさ」

「鳥類と魚類を抱えたもの同士で、どうして親子なの?」

親ボックスは何も答えられませんでした。頭によぎるのは、プラスチックのあの人の面影。鶏肉をたまごでとじた、あの人のこと。

「いつか……、いつか、話すよ」

子ボックスは、ふぅん、と鼻を鳴らしました。

「やくそくだよ」

「ああ、約束する」

二人は、手を繋いで、夕食の卓に向かいました。


不慮の事故で死んで転生したらアンデッドの国で、これは本当に転生したのか???死んだままの自分が転移しただけなのではないか???それならば元の世界に戻ってちゃんと法要してもらって極楽に行きたいんだが????みたいな話。


伯爵様は狼であるともっぱらの噂だ。全然人前にお出にならないし、満月の夜にはお屋敷から遠吠えが聞こえるし、窓から大男の影が見えたと墓守の爺さんも言っていた。どう考えたって、伯爵様は人狼だと思っていた。

「めちゃくちゃ四足歩行じゃないですか」

「うんうん、私は普通の狼だよ。でもまあ、色々と不便は不便でね。人前に出るのにだって、服のひとつも自分では着られないし」

「求人票の職務の『着替えの手伝い』ってそういうあれですか」


誕生日警察

小さな、それでも自分にしては贅を凝らしたケーキに手をつけようとした時、部屋のドアは破られた。

「動くな!こちらは誕生日警察だ!!貴様、誕生日だな?」

突然の闖入者たちは、クラッカーを構えながらそう叫んだ。

弁明する暇もなく、本日の主役と書かれたタスキを掛けられる。さらには浮かれきった柄の三角帽子までもを乗せられてしまった。

「それでは、ハッピーバースデー斉唱!!」

響き渡る、心のこもった祝福の歌。いつの間にか用意された蝋燭を吹き消せば、歓声が上がった。

「それでは、我々はこれで失礼する。また来年お会いしよう!」

残されたのは、自分で用意していたよりもランクの高いケーキと、大量のプレゼントの箱。


上空の帝国が海底に進軍を始めたのは、もっちゅりん二十八年のことだった。時の皇帝は宰相の傀儡であることは周知の事実であり、その宰相は皇帝の第3夫人の弟であった。

海底にはマリトッツォ十三年に紛争が終結して以来小国がひしめいており、それぞれは常に革命と腐敗を繰り返していて連合して帝国と戦う様なことは土台無理な話であった。


たぬきがこけたらめっけめけ:blobtanuki_rolling::blobcatwatchyou:

タヌキとめけめけ様による、探し物専門探偵団……?オプションでしゃっくりも止められます……?


「めけっ……」 「どうしたの、めけちゃん?おうち帰ろ。おやつ食べよ」 庭を見つめるめけめけ様をそっと抱き上げる女の子。めけめけ様は女の子にすりすりと頬ずりし、みぇーと鳴いた。 立ち去る一人と一匹の後ろ姿。 カメラは徐々に地面へと下がり、こみゃくの赤い目玉にピントがあう。 目が、動く。スクリーン越しに観客たちを見るように。 そして画面はブラックアウト。

この女の子は、ミャクミャク様の秘密に迫った民俗学教授の娘さん(小3)。探し物が得意な飼い猫のめけちゃんが大好き。

教授は、研究対象にちゃんとお供物を持っていくタイプの研究者だから死なない。この間学会で挨拶した、SNSとかで因習とか呪術とか煽ってバズるよその大学の若手研究者がアウト。


ひつじおいし分室:st078:

鰓植え付けしうぱるぱ:nakigoe_upa:

ぴよはいまもてしてしし:blobduck_a13:

ばくはしがち:blobtanuki_bom:たぬたぬ

手足生えし剥製

中身なきや箱箱

めだまに塩つけても

胡乱いづる分室

@ssazu3210
このアカウントはフィクションです。実在の人物・事象とは関係ないと思います。