ひさしぶりに話した大学生は、半年ほど前まではどれだけ成果を上げても、どんなに響く言葉を紡げても、いくら周りから認められても、ずっと自分で自分を認められずに苦しそうにしていた。
抑圧された環境にいて、
「どうしてそんなに?」って思うくらい、いつだってトラブルも抱えていて。
けれど笑顔を顔に貼り付けながら何処かに辿り着く可能性を諦めない彼女を、心から尊敬していた。
そんな彼女が、この日は違う空気を纏っていた。
飾らない言葉で。以前のように無理をしてる感覚もなく
「私は自由にどこにでも行けるし、行きたい」
「生きていてよかった」
と言った。
こんなに嬉しいことってなくて、ちょっと泣きそうになってしまった。
いつかまた、彼女にも苦しい時期も来るのかもしれない。
けれど。こんな風に。
こうやって、「わたしであろう」とがんばった人がちゃんと報われる世界であって欲しいと思う。