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ビルボとボフールについて。簡潔に言うと、原作では2回しか会話(?)してないのに、映画だとかなり近くに居たりひとりだけホビット族で皆についていけない主人公ビルボに、ボフールが寄り添うようなシーンが猛烈に増えてました。ボフールはめちゃめちゃ良い奴になってた!!!
原作のホビットの冒険は岩波文庫と原書房から出てます。訳者が違う。世の中では前者の方が圧倒的に支持者が多いですが、個人的にはパラパラめくってみて読みやすい方を読んでは?と言っています。筆者は原書房から数年前に新訳として出たバージョンが特に好きです。註釈が本編と同じくらいあって、資料として楽しかったです。
原作のビルボとボフールの直接のやりとりは、何度も言うけど2回なんすよ。ドワーフ達がビルボの家に集まってきた時にボフールがビルボに「ミンスパイ(ほしぶどう入りのパイ)とチーズを」と注文するシーンと、ビヨルンさんの家で寝ていたビルボにボフールがつまずいて文句を言うシーン。ここは原書房版の「起きたり起きたり!」と言うのが好きです。つまり訳が2種類あるから4シーン、なんなら新版もあるから6シーンと考えてもいいですねッ(ぐるぐる目)

さてそんなふたりは、映画ではボフールの立ち回りが仲間関係をわかりやすくするためか、側にいる事がものすごく多くなってます。映画の1作目でもオークから逃げてる時にビルボに目配せしている後ろ姿があったり、オークに囲まれてはサッと前に出てくれたり、裂け谷に着いてエルフの馬に囲まれる時にもサッとかばってたり。その後ビルボがトーリンに(心配さ余って)冷たく言われて傷つき「もう帰るんだ!」と洞窟を出ていこうとする際は、俺たち仲間だろと引き止めつつ、ビルボの心境を察して「幸せを祈ってる、心から(名台詞)」と送り出そうとする(が、ゴブリンの住処に皆で落下する)。などなど、2作目も3作目でもそれぞれ会話したり気遣うシーンが結構ありました。

それでも劇場版から削られた二人のシーンが多くあり、特別版(エクステンデッド・エディション)を観たらひっくり返りました。めっちゃ"在る"…ッ!? ナニコレ!?!?驚きすぎて何も経験が無いのに、当時の相互フォロワーさん主催のアンソロに小説&イラスト&漫画を寄稿するという馬力を引き出され、その後も個人誌等出しまくりました。同人活動をはじめ筆者の人生に大きな煌めきを与えてくれた二人です。元気な時に是非とも特別版を観てほしいです。
↓特に特別版で増えたやりとりで驚いたシーンの再現の漫画の一部。2016年の漫画より

この時ビルボはトーリン・オーケンシールドが黄金病になっていることや湖の街の人間たちとの衝突(宝を山分けする約束を破ってしまった)を防ぐために交渉の為にエレボールを去ろうとする。特別版だとそこに見張り番だったボフールがやってきて、ビルボがここから去ろうとしていることを察して「逃げることは悪いことじゃない」と罪悪感を持たせないようなことを言う…ビルボはまた戻ってくるつもりだったので「また朝に会おう」と言うけど、ボフールはたぶん今生の別れだと思ったんでしょうね。PJ監督たちも確かそんなオーディオコメンタリーで言ってたと思います。なんでこんな良いシーン削ったの??(テンポの問題だねきっと…)
このあと通常版でもビルボは戻ってくるわけですが、混乱し裏切られたと思ってしまったトーリンに城壁から落とされそうになります(辛すぎる)。ドワーフの仲間たちがトーリンから引き剥がし、最後にボフールが"Go!"と城壁からビルボを逃します。そういうところも徹底されている…
物語はその後色々あって、エルフと人間たちと衝突するところで北のくろがね山のドワーフ・ダイン(トーリンの親戚)が登場し、ゴチャゴチャしてきたところでオーク軍も登場して五軍の戦いと言うだけあってしっちゃかめっちゃかに。
最終的に戦いは終わったものの、王であるトーリンは亡くなり、甥のフィーリとキーリも亡くなってしまう。その葬儀のシーンが特別版だと長くなっていて、とても悲しくも美しく切ないものとなってました。
ここでも映ってないところでビルボとボフールの間に何かやりとりがあったのでは、と思いついて小説やイラストにしました。

↓その数年後の漫画(マイヘッドキャノンの礎)

自分の二次創作は映画の後の二人がとても多いなぁと、再録しながら改めて気が付きました。描いてるのがほとんど3作目の最終装備以降の服装なんすよね。たくさんのことを振り返りながら、生きていってほしいなぁ。
なんだかんだボフールはホビット庄に住むことはなくて(長期滞在はする)、ビルボの家と青の山脈とエレボールを行き来してるイメージ。たまにビルボも共に旅したり、一緒に青の山脈に行ったり…と想像しています。

★たくさん考えて個人的にこの二人はAro/Ace、Aスペクトラムだと辿り着きました。
ビルボはデミ(orクワ)ロマンティック/クワセクシュアルのポリアモリーで、ボフールはクワロマンティック/パンセクシュアルのポリアモリーかな。
↓ビルボ、ボフール、トーリン・オーケンシールド。

二人ともそれぞれドワーフの王様のトーリンのことは愛しており(特にボフールにとっては王様だから)、トーリンが生きてればビルボフトリ大前提であってほしかった。彼を喪った悲しみはずっと共有するこってしょう。泣いているイラストがある場合、トーリン・オーケンシールドやフィーリやキーリを悼んで慰めあっているつもりで描いていました。彼らの傷は深いけどあまり外に出さないので、お互いにやっと打ち明けられる感じ。そしてお互いの泣き顔はみないであげる。


泣いたあとには笑顔にもなる。
このビルボとボフールというふたりに関して自分はずっと大好きで、転生AUとかも創作しながらひたすら「お二人はどんな関係なんですか?」と作品を書き&描き続け世界中のファンフィクを漁ってました。でもなかなかうまく説明が出来ずにいました。
ある時はイラストを分けて①マブダチ本(全年齢)、②付き合ってる本(R13本)、③性愛ありき本(R18)と同時に発刊したこともあります。当時は日本にやっとアセクシュアルという言葉が届いたものの、Aro/AceやA-specといった言葉や概念は日本には入ってきていなかった頃でした。ノンセクシュアルという日本語圏の言葉もありましたが、まだまだ創作する上では恋愛や性愛ありきの思考だったなぁと振り返っています。それでも「恋愛的なのかはわからないけど、ふれあったりしたい時もある」という人達なんだろうと解釈して創作していました。ゾーニングしながらね。
今のA-スペクトラムの言葉たちやラベルで言い表すなら「彼らはマブダチであり、それはそうとエッチなこともする時がある」が最適かなぁ。気が向いたらゾーニングありで再録するんだろうなと思います。ちなみにこの二人のR15程度の海外のアンソロに参加したこともあります。
↓その時のイラスト(2020)。

今もファンは世界中にいてTumblrでたまに反応がもらえているのが嬉しいです!AO3も療養していた間にたくさん増えたから読まなきゃ〜〜と思っています。
↓春コミ22のトールキン作品プチオンリーのペーパー。
