爆弾

佐和
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 先日、「イレギュラーにより仕事で爆弾を抱えてしまった可能性がある」と書いた。そして可能性どころか本当に爆弾を抱えてしまっていたようで、出頭するなりその爆弾処理に追われることとなった……というのは半分本当で、半分ウソである。キロトン数に例えてみれば相当なサイズの爆発「だった」らしいのだが、「知らぬ存ぜぬ」で貫き通した。流石にそれは無責任すぎるだろうとの誹りも聞こえて来そうな気がするが、少々待っていただきたい。詳細は書けないので説明しづらくはある。だが一応書く。まず、こちらに落ち度は無い。本当に落ち度は無かった。次に、何でよその部署対応をこちらがせねばならぬのかという真っ当な疑問。目の前で他人が財布を落とせば「落としましたよ」と教えてあげはするが、職場で知らん人が無茶苦茶して挙句爆弾抱えさせられてまで尻拭いするマゾヒスティックな趣味は持ち合わせてはいない。最後に、そもそもこれは爆弾なのか? と思ったりもした。イレギュラーにより発生したものとは言え、業務の範疇でこなせるものだろうと。総括するとこの程度でやいのやいのと騒げる職場が平和なのかも知れない。

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