現代の人間は自らの意志や目的意識を持ち、それに向かって自己実現を行うのが重要だと言われることが多い。しかし、人間の歴史を振り返ると違和感がある。遠い昔、海の中で生まれた我々の祖先である単細胞生物は、果たして意志や目的があったから多細胞生物となり魚類となり両生類となりやがて陸上に上がり……、ヒトになったのだろうか。まさか、そんなはずはない。
我々はなんとなく、環境に適応するためのその場しのぎの進化プロセスを繰り返して、ここまで来たわけだ。そこに意志や目的は存在しない。
では何故、今になって余計なものがクローズアップされるようになったのか。
人間は個人としても社会としても、発達しすぎたのだと思う。きわめて余計な発達を。本当は必要ないのに、そんなものは無いのに、何か理由や根拠がないと生きられなくなってしまったのだろうね。
2024.01.19, Fri