空飛ぶタイヤ 上下 読了 

池井戸潤さんの空飛ぶタイヤを読了した。いわゆる社会派の経済小説に分類されるらしい。テーマはトラックのリコール隠し。元ネタというかモチーフは2002年の三菱自動車のリコール隠し事件らしい。(このニュースは知らなかった。まあリアルタイムでは知っているわけもないが)

主人公はトラックの脱輪事故を起こしてしまった赤松運送という会社社長の赤松さん。当然ホープ自動車のリコール隠しが本書のテーマであるように、ホープ自動車側に問題があったわけだが、最初は、赤松さんが責任逃れをしているように見え、かなり方々から批判されている。特に上巻だが、いずれは解決するとわかっていても彼が汚名を着せられたことに対して、あまりにかわいそうで見てられなかった。このあたりの主人公の心情表現や、(実際は冤罪なのに)周りの反応の描写がリアルに感じられた。もちろん、最終的に下巻では、赤松さんの無実とホープ自動車のリコール隠しが明らかになる。

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