デジタルデバイスを装着して、今日はどのくらい歩いただろうか?と振り返って悦に入るようなことを以前はしていたが、それもいつしかやらなくなってしまった。人間はラクをしたいのに、途端に面倒くさくなってしまう生き物でもあるから、厄介だ。昨日良かったものが、理由もなく良くないとなることも、なくはない。
気楽に、デジタルに左右されることなく、なんとなく歩くことを習慣としてみた。年が明けた15分後くらいから歩いて3つの神社を巡り、一体どれほど去年がイヤな年だったのだろうか、あらゆるものに縋ろうと、それが卑しいと思いながらも「何もない1年」を願ったのは、人間らしい。
散歩の道順については特に決めない。足の赴くままに任せる。どうせ、遠くには行けないし迷っても困ることはない。デジタルデバイスがあるから・・・。GPSなどというものがあるから、仮に迷ったとしても自宅まで誘ってくれる。なんともありがたい。歩数は見ないけど。
迷ってもきちんと元の場所に戻してくれる安心感を人生にも少し分けてくれたらなと。幾度となく道に迷って、帰る場所が分からなくなって迷子になって・・・「人生にGPSを」なんてコピーがなんかの商品に出てきそうだ。仮に元に戻れなくても、前に進むと人生はどうにかなるから、GPSより実は安直だったりするのかもしれない。
だから、迷っていい。散歩も人生も。