会いたいひとに会えるかもしれない、と、急に思い立って、宛もなく歩く夢
連絡は取れるのにどこにいるかわからないそのひとを探して、何故か裸足で、とにかく歩いて歩いて歩き回った
道もわからないし、足も泥だらけになって、もうだめだ会えないと諦めようとしたら、会いたかったひとが嘘みたいにそこにいた
出会えたことにとても驚いた
本当に会えるなんて信じていなかった
私は嬉しかったのに、彼は会ってすぐに「もう帰らなくちゃ」と言ってタクシーを停める
私はたちまち淋しくなる
ぼんやりとタクシーを眺めていたら、会いたかったそのひとは私がタクシーに乗るのを待っていた 何か言ってくれないとわからない、と思いながらタクシーに乗る
でも一緒に帰るんじゃない
駅まで見送るだけだ
優しいかもしれない、でも淋しい
私は裸足のまま