新しいSNSのティザーサイトを公開した

sugitani
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Black Cat CarnivalというSNSサービスを開発している

昨年10月から開発を進めている。反響があるようであればチーム開発に移行したい、とは考えているが今は一人で開発している。(※開発以外は様々な方に助けていただいています🙇‍♂️)

理想的には動く物でベータテストを行えると良いのだが、相当な時間がかかってしまうのでクライアントを先に開発して意見を頂戴しブラッシュアップしようと考えた。…というか、これを使ってくれる人はいるのか?を確認しなければ、不安に抵抗できなくなってきた。

しかしApple AppStoreやGoogle Playで公開ベータテストを行うには審査を通過する必要がある。審査は動作するサービスでなければおそらく通らない。 クローズドテストであれば審査は要らないが、メールアドレスを頂戴して招待をお送りする必要がある。敷居が高いと感じた。

クライアントはCompose Multiplatformで開発していた。まだExperimentalではあるがCompose MultiplatformはWasmでの出力が行える。試したところ問題は沢山あったが、乗り越えられないものではなさそうだった。

Compose Multiplatformは新しめの機能であるWasmGCを必要とするが、まだWebKit対応していない。つまりiOSで動作しないという巨大な問題はあるが、クローズドテストよりはマシだと考えられた。

そうして開発を進め Black Cat Carnival Simulatorを昨日公開した

機能とコンセプトの紹介

Black Cat Carnivalはフォローという概念を無くしたい、という気持ちが根底にある。

  • いいね、と思ったことにいいねしたい

  • 言葉をかけたい、とおもったことに言葉をかけたい

  • がんばったつぶやきじゃなくても、くだらないつぶやきでも、だれかに反応してもらいたい

自分は、フォロー関係が無くたって声援を届けたいし、フォロー関係が無くたって反応が欲しい。今あるSNSはどれもこれも壁をうっすらと感じる。

つぶやく気分じゃないときはだらだらとイイネしてまわりたい、つぶやくときは反応が直ぐにもらいたい、これをだらだらとやり続けたい。

これらはMisskey.ioとか、活発な人が集まっていて、かつグローバルタイムラインがある場所では結構実現できているかもしれない。しかし、もう一歩進め"見知らぬ人同士の出会い"を前提とし"コミュニティに入る"という概念を無くしたい。

アプリにはこれらの思いを込め、以下の機能を作り込んだ

匿名・コメントクラウド・リアクション連打

Black Cat Carnivalは部屋のオーナーの発言に対して、多数の匿名に近い参加者がリアクションとコメントを返す構造になっている。

ライブ配信がテキストだけになったもの、と考えると早いかもしれない。

参加者はほぼ匿名であり、名前やアイコンは表示されない。IDも送り先(オーナー)毎にハッシュ化された値しか表示されない。

治安が心配される。しかし仮に実名が出るとしても治安の悪い状況は見かけるので、匿名性は治安とはあまり関係ないかもしれない。対処のしやすさを重視する。

具体的にはミュート(自分だけが見えなくなる)/ BAN(新規発言禁止)をしやすくするは当然として、スコアリングベースの自動BANや、各プラットフォームが提供するAPI(DeviceCheck / Play Integrity API + MediaDrm + α)を活用して端末単位でのアカウント作成個数を制限し捨て垢を作りづらくする、LLMを使った指示を出せる自動警備、などを検討している(LLM利用はたぶんお金が潤沢になってから)

ショートSNS(レコメンド)

ショート動画よろしくスワイプで送れるレコメンドを備えている。ショート動画ではなくショートSNSと呼ぶのはどうだろう!(どうかなぁ)

新しい何かを探す場合は、このレコメンドを活用することを想定している

レコメンドは複数の基準によるピックアップになるが、できるだけ発言のあった部屋が直ぐに表示されるような配合を考えている。

ブックマークと未読通知

フォローはない代わりにブックマーク機能がある。

ブックマークは新着があった部屋だけを絞り込んでスワイプ閲覧することができる。

レコメンドによる出会いで、ブックマークがある程度増えた後はブックマークタブを巡回→リロード→巡回→リロード…、という使い方を想定している。

自身の部屋 & 複数部屋

自身の部屋は最低一つのメインルーム+任意の部屋を作成することができる(制限個数は未検討。10くらい?)

基本の雑談部屋+特定トピックの部屋(何かを実況するとか、何かの話題だけをめちゃくちゃ話すとか、猫の写真ばかり投稿するとか)という組み合わせを想定している。

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いずれもサービスサイトで体験できるので、是非触っていただきたい。開発を継続すべきなのか?はずっと悩んでいる。アンケートに答えていただける非常にありがたい。

公開した反響

自身のアカウント(@sugitani) やXの広告での告知をがんばった。

公開一日でツイートのインプレッション数は1.2万、広告では5万、来訪者数はおおよそ200名、大変嬉しいことにアンケートの御回答も戴けている。

面白い〜面白いかも? という反応が多いようだ。ものすごく嬉しい。

ちょっとだけ夢見てた"やったー大バズりだ!これなら資金調達も現実的だぞ!!!"…という事にはならなかったが、それでも意見が戴けていることが嬉しい。しかし開発継続でよいのか?というのは悩むところだ。

課題は多い、試行錯誤が必要だ。

がんばっていきます、どうかご声援ください。

@sugitani
ブラックキャット・カーニバル株式会社代表 / SUGAR株式会社元CTO→現顧問 / NUNW株式会社元CTO / 株式会社FLINTERS元CTO / 株式会社ドワンゴ元ニコ生初代開発リーダー github.com/y-sugitani