電車に乗ってクラフトビールを飲みにいった。全面ガラス張りの立ち飲み屋は、それはそれはおしゃれで、コンクリートとステンレスと淡い木の組み合わせは洗練されていた。ビールもあまり聴いたことないものが揃っていた。
とりあえず目についたものを頼んだ。あと、おつまみにパクチー。パクチーはエポックメイキングな味がした。ビールはもちろんおいしかった。
ただ、しっくりくるのは、ここではなかった。さくっとして1軒目を済まし、自宅最寄駅についた足で"いつもの"クラフトビール屋に向かった。
いつもの店長、いつものメニュー。居抜きで始まったその店は、垢抜けてはいないが無駄がないマスターの所作は美しく、まるで伝統工芸だった。
良心的なお値段にすっかり心を許して、1軒目のクラフトビール屋の3倍飲み、チーズと新玉ねぎサラダとガーリックバターライスを食べて、お会計は1件目と同じだった。
あまりにいい女すぎて、硬く抱きしめた。改めて気づいたけど、お前ほどの女はおらん。ごめんな、俺がアホやったわ。今後はずっと大事にするさかいに。
本妻の大切さを知り、ご機嫌な日曜日。