日記(2024/05/06) パスト ライブス/再会 #まじ日

映画「パスト ライブス/再会」を見た。

24年前に分かれた初恋の人と再開する話、というとかなり陳腐だが、人生のifに思いを馳せながらも、今の掴みとった人生を愛し肯定しようとする映画だった。アトロクで「こういった映画は有限性に終始していく」みたいな話をしていたが、まさにその通りで、自分や他人の選択や偶然によって辿り着いた先を確実に積み重ねていくしかないのだなぁと思った。

人間関係は必ずしも感情にのみ成り立つわけではなく、また、恋愛が最優先事項になるとも限らない「人生」の中で、他人との成り行きをイニョン(縁)という概念が包括するのはなかなか面白い。そんなに馴染みのない考え方でもないと思う。最終的には委ねるしかない場面も、どちらかを捨てる選択も、イニョンなんだよな〜。夫と初恋の人にもイニョンが誕生したのがよかった。わかりやすい三角関係に納めなかったのがとてもよかった。

夫が主人公である妻に、出会ったのが自分じゃなくて自分と同じような属性/性格/才能/仕事…のような男性だったらどうだったか?みたいなことを言う場面があった。人間関係の真髄だ、と思った。人間関係はベストじゃなくてベターの積み重ね。環境、タイミング、全て含めた結果なのだな〜と改めて思った。

にしても、この夫、めちゃくちゃ良かった。今まで見た夫の中で1番夫にしたい夫だった。可愛げがある。初恋側の男性も可愛くて良かったな。Skype越しの顔がソーキュート!男が可愛い映画だった。主人公の女も、自立していて、聡明だけど、愛嬌があったし、男2人がこの女を好きな理由もまぁわかる……と思った。

公開から時間が経ってるけど、見られて良かった。良い締めくくり。

アトロクの分析、言語化も合わせて聞くと良いと思う。

映画見て、友人の個展を見に行き、帰宅して料理をし、ちょうどいい休日だ。明日からは生活をするぞ。


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