「ジュリーの世界 / 増山実」読了。
私と同じかそれ以上に京都を拗らせている母親が、「まさに私が過ごしてた時代の京都やわ」と言って勧めてきた。「河原町のジュリー」という実在したホームレスをもとにした京都文学。後書きでは30〜40代前後の人も「河原町のジュリー」を知っていると書かれていたが、私は知らない。私が知っている本書の中に出てくる固有名詞は「リプトン」「かねよ」「三嶋亭」「六曜社」など。時代は違うが、読みながら、三条から四条、河原町から寺町の、あのエリアをぐるぐる歩いている気分になった。何かドラマがあるわけでもないが、確実に京都の空気をはらんでいた。それだけで街文学としては申し分ないのだろう。こないだ行ったばかりなのに、京都に行きたい。あと、誰か2008年から2012年の京都文学を書いてほしい。私がノスタルジーに浸れるだけだが。そういや、かねよって行ったことないな。次京都行ったら行きたい。
夜はCDTVを見た。Sexy Zoneが出演していた。とてもいいパフォーマンスで安心したと同時に、別ルートの世界を考えて悲しくなったりもした。新曲puzzleが単にSexy Zoneの名前で出す最後のシングルで、4月からは4人で新しい名前に変わって、それぞれが活動して、夏前にアルバムが出て、夏はツアーがあって、チケットが取れるとか取れないとかで騒いで、いろんなことに文句を言ったり賛辞を送ったりする世界。あの時あぁだったらとか、実はこうだったらとか、そういうifの話ではなく、単純に、何気ない日常が続いていただけの世界の話である。これは、ニュアンスが難しくて、結論としての今を否定したいのではなく(肯定したいわけでもないが)、前後の脈絡なしに、もしそういう世界が存在していたら、全然違う感情でこの映像を見ていたんだろうなぁという、ありえないifに思いを馳せた、というだけなのだけど。感情だけ味わって、しょんぼりした。けど、パフォーマンスがとにかくよかったので、せめて地獄が広がってなかったのは救いだなぁとも思った。明日Tverにあがるらしいので、またお知らせする。
そうこうしてるうちに春は近づいてきているチューリップ咲いた。
花そのものもいいけど、それ以上に家に花がある状態がかわいい!黄色と紫の組み合わせをしたかったので無事咲いてよかった。黄色、緑、紫、かわいい。来年はもう少し小さく咲くチューリップでやりたい。
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京都に行った話をしています