朝ドラ、虎に翼を見た。
女性初の弁護士三淵嘉子さんモデル、伊藤沙莉主演、まぁ面白いし好きだろうとおもって見始めたけど、まぁ好きだろう、こんなの。昭和のエス(時代が違うので厳密には異なる物なのか)感も、女性の機会均等、自立を見届ける物語も、まぁ、そりゃ好きだ。エンパワメントされる。期待を裏切らない面白さで、完走すると決めた。
主人公寅子が、その時代当たり前にある「結婚=女の幸せ」に違和感を覚える描写がたびたび描かれた1週目。既存のものに、あれ?と思えるアンテナ、自分の心との差異を眼差す感性ってどこで養われるのだろうと思っていたけど、父や母、まぁ特に母にその片鱗が感じられて納得感が高まった。遺伝が全てというわけではないが、素地が全くないわけではない。天変地異ではなかったということなのかな、と感じた。
今でこそ、女性の機会均等、ジェンダー差別の是正について、ある程度社会の合意形成がなされ(ある程度でしかないところが悲しみでもある)、向かうべき"正しさ"が見えている。だからこそ虎と翼を見ても、寅子を応援したり、周りの人にヤキモキしたりできるが、これが別のテーマだったら、果たして自分はすんなり飲み込めるだろうか、とも思った。例えば、「義務教育に意味を感じません。心が萎むのです。自分はやりたいことをやっていきます」ってYouTuberになる小学生に対して、自分は無条件に応援の言葉を掛けられるだろうか?「あなたの進む道は地獄にしか思えません」としか言えないかも。特に自分の子どもなんてそうだろう。私が生きてきて良しとしてきた価値観をひっくり返すのはかなり難しいし、無責任にすら思えそう。きっと、学生時分に結婚を決めず学問の道に進むってことは、当時それくらいインパクトがあったんじゃなかろうか。そう思うと、寅子が進む地獄も、周りの固定概念も、なんとなく理解が進む気がしてくる。
そんな感じで、虎と翼いかせてもらいます。全編見られたらあまちゃん以来、少なくともカムカムエブリバディ(昭和編)依頼の朝ドラなので楽しみたい。
私の力作。エモとは?というはなしも。