最近はバンオウという将棋漫画にハマっている。
Amazonの1巻の概要を引用すると以下の内容の漫画である。
永遠の命を持て余していた吸血鬼・月山が出会ったのは“将棋”。将棋の奥深さに魅了された彼は三百年を経て圧倒的な棋力を手にしていた。人間社会で正体を隠してきた月山だが、馴染みの将棋教室を救うために最高峰の棋戦・竜王戦に挑戦することに! 凡才吸血鬼VS天才棋士。将棋界を揺るがす戦いの幕が上がる!
まず、話の設定が面白い。将棋そのものに注目を集めようとすると将棋の勝負に勝たないといけないわけだが、話を進めるにつれて他のキャラクターを強くしてしまうと自然と主人公も天才キャラにしないと話を成り立たせるのが難しい。ただ、将棋の才能が並でも、文字通り人並み外れた時間をかければ天才とやり合えるという、言葉にすればすごくシンプルな話を人間ではない主人公(吸血鬼)でクリアするというという設定がとても良い。思いついてみれば「確かに」と思えるが、これを思いつくのがすごいと思う。
また、自分はそこまで将棋に詳しくないが、それでも楽しめる内容になっている。それこそ昨今のAIの評価値を見て、現局面の有利不利をワイワイ話すのと気持ち的には変わらない。将棋以外のパートも話にはあるので、気楽に読み進められる。
それにしても将棋マンガの切り口は色々とあって面白いなと思う。女流棋士であったり、将棋飯といった現実にあるもので視点を変えたものはあったが、現実では起こり得ない出来事を現実の話に落とし込めている話という点では新鮮だった。
話の内容的には終わりが近そうな雰囲気を感じつつあるが最後まで見届けたいし、もしこれからも続くのであれば追い続けたいマンガの一つである。