『落下の王国』が自分の中で大ヒットしている。最高の作品に出会えました。ありがとうインターネット。今年一好きな映画かもしれない。今年の新作ではないけれど。
12月1日

・映画の日なので絶対に映画館に行きたくて休みを取っていた。『落下の王国』を観てきました。映像が美しいとTLで話題になっているから気になっていた。それ以外の情報なし。
・もう本当にとてつもなくよかったです。心がものすごく満たされた。観賞後もずっとぽかぽかして幸せな気持ちが持続する。
・世界遺産でロケして映像が美しくて素晴らしいとは聞いていたけれど、この映画の素晴らしさの本質って、実はストーリーのほうにこそあるんじゃん!?ここまですごいとは聞いてないけど!?となった。画力だけでとてつもない引力があり、その上ストーリーもしっかり面白いの、隙がなさすぎるよ。
・作り話で人を救える、というのをフィクションの映画で描いているの、感動。ロイは映画で活躍するスタントマンだし。全体的にエンタメの力を信じてるなって思う。フィクションの存在意義を感じる。
・アレクサンドリアがとっても魅力的で愛らしい。子供らしさ全開でかわいい。無邪気だからロイに利用されて、けれども、健気ゆえにロイの心まで手が届いた。ロイだって傷ついているのは百も承知で、だからって子供にあんな真似させるの許せなかったんだけど、さすがにしでかした事の大きさに気づいて反省してたので矛を収めた。彼の人生は彼だけのものだけど、アレクサンドリアのために生きなきゃだめでしょうと思ってしまうな……。
・目を引くポスターに象徴されるあんな壮大なスケールで描かれるのが、まさか即興のおとぎ話でアレクサンドリアの頭の中にしかないのすごい。だからこそ笑えるシーンもあっていい。戦士たちの衣装かっこよすぎる。

・映画のあとは映画館近くのカフェへ。1年ぶりくらいかも。季節のスイーツがいまちょうど『さつまいものおやつセット』だったので。さつまいものブリュレケーキ、さつまいものスコーン、セイロンティーのアイス。とても美味しかった。
・この日の夜はバスケ男子日本代表のワールドカップアジア予選見た。2戦とも勝ててよかったね。
12月8日

・10日以内に観に行くと安くなるリピーター割引あることに気づいたので『落下の王国』2回目の鑑賞。いままで気づかなかったってことは、この劇場で短期間でリピしたの初めてってことだ。
・もう本当に好きだ。すっかりこの作品の虜になってしまった。配信がないことに絶望している。どうすればいいんですか。
・1回目は話を理解するのに精一杯なところあったけど、2回目で流れわかってるからこそ泣いた。ロイが同室の男の薬で自殺未遂失敗して声を荒げるシーンとか、アレクサンドリアがもう一度薬を取りにいくシーンとか、5歳の子がどれだけ怖かっただろうかと。どんなに怖くてもロイのことが大好きだからおまじないを唱えながら立ち向かうんだよね。アレクサンドリアからロイへ差し出される純真な心が眩しい。眩しすぎて胸が痛い。傍観者の私でさえそうなのだから、当事者であるロイはさぞ痛かろうよ。その痛みがあるうちはきっと生きていけるでしょう。
・失恋くらいでと周りは言うけれど、感じる痛みは人それぞれで比べられるものでもないから難しいよね。ロイにとってはあんな幼い子を巻き込んでまでどうにかしたいほどの深い絶望だったのだから。とわかったふりをしてみても、ロイ許せねえ〜〜〜!の気持ち、正直あります。でもアレクサンドリアの気持ちに応えて愛を受け取って、あのおとぎ話の最後をふたりで紡いだこと、ロイにとって大きな大きな一歩だったことは理解している。
・おとぎ話の最後のターン、語り手のロイの心情が反映されて怒涛の勢いで皆死んでしまうのが悲しいけれど、それぞれの落下が映像としては美しく映えているのがまたすごい。これもまた作り話だからこそできること。
・そう、アレクサンドリアが「ふたりの物語」って言うところも泣ける。語り手と聞き手だったのが、徐々に現実と虚構が混ざり合って、仮面の山賊への「生きて、殺さないで」がそのままロイに届くんだもの。アレクサンドリアが映画を観たことがなくて、ある意味フィクションに親しみがなくて、本気でおとぎ話を楽しんでいたからこそ彼女から出てくる言葉は本物。落ちた先でふたりが出会えてよかった。
・落ちるところまで落ちたら上がるしかないね、と思いたい。物理的な落下も精神的な落ち込みもないに越したことはないですが。アレクサンドリアとロイが出会えたように、私はこの映画に出会えてよかった。
・『The Fall』というシンプルな原題を『落下の王国』と訳した方素晴らしすぎる。アレクサンドリア、落下の王国を照らす太陽だなと思う。

・映画のあとは天ぷらを食べました。定食とちょい飲みビールを注文。揚げたてが目の前に置かれるシステムだった。すごい。衣が薄くてサックサクで美味しい。
・こんなに美味しい天ぷらを食べておきながら、だからこそなのかもしれないが、「天ぷらってめんつゆを食べるための媒体なんだ」という気づきを得た。今日食べた中だとなすの天ぷらが一番美味しくて、なす×めんつゆなら冷凍の揚げなすで簡単に作る揚げ浸しで私には十分です。天ぷらを味わう才能がない……。
・ちなみに天ぷらの中だとれんこんが一番好き。定食の中にはなくて単品で頼むこともできたけど、お腹いっぱいなのでやめました。

・写真食べかけですみませんが、奥の昆布明太と浅漬けはサービスでおかわり自由。明太子楽しむためにご飯普通盛りにしたら若干お腹苦しかったんだよね。最近"ほどよい満腹"と"食べすぎて具合悪い"の距離が近くて見極めが難しい。
観たい映画が混戦していて、来週のお休みは別の作品を観る予定。なんだけど。ちょっと気持ちが揺らいでいる。こんなに好きになるとは思っていなかったので困ります。