2024年は、これまでの人生に比べてたくさん小説を書くことができた。月三万字の勢いで数ヶ月走り続けられたのは、人生で本当に初めて。そうやって書くことができたというのは自分の中でですごく大事な体験になったと思ってはいるものの。
代償のように、書かないでいる期間の希死念慮がひどくなってしまった。書いていないなら生きている意味はないという感覚に、ずっと底まで沈んでいくように手を取られる。
これを脱するために書き続けたとて、いつかどこかで限度がくるだろう。あるいは、今もう来ているのかもしれない。原稿に向き合えないまま考える。仕事が忙しくなったり書きたいものがなくなったりして、書かなく、書けなくなったときに、今の精神状態であることは確実にわたしを死に近づけてしまうだろう。
対策がない。わたしはなにに縋って生きていたらいいのだろう。小説を書くことはまるで麻酔のように人生の辛さを紛らわせてくれる。でもいつまでも効き目があるわけじゃない。