恋愛関係にないパートナーを持つことを肯定することばとしての「ケーキはひとりで食べるよりもふたりで食べた方がおいしい」が、わたしに「ひとりでケーキを食べるのはさみしいことだ」と気が付かせてしまった。それからずっとさみしいような気がする。
我々の存在が、不自然でつくりものだ、と言われているのをぼんやり眺めている。道のりが長すぎて気が遠くなる。物語の中にすら当然としては存在して居られない、それは、悲しいとか辛いというような言葉では語れない。わたしにとってはその言葉に収められるようなサイズの感情ではなくなってしまった。苦しい。