努努

sznm_otono
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絶望は粉雪のように。目が覚めても夢の続きのような地獄。起きたところで現実かそうでないのかも区別がつかない。朧げな意識の中で、出来上がった継ぎ接ぎだらけの自分に安心、メイクは一向に完成しない。数週間実家で過ごしていたのが嘘みたいな日々が戻ってきた。

忙しいことは有難く、だけど生きていることを忘れさせるような力もあり。地元のゆったりとした空白に狂わされてきたというのに、人も物も時間も消費が早い都会にくらくらしている。帰るその日の夜にいつぶりかの熱を出した。贅沢な身体というか神経になってしまったものです。帰省の話はまた今度。

「おかえり。」と言ってくれるひとたちのおかげで、自分の家のベッドに横たわることで、帰って来れたことを実感。何処にも居場所がないと思ったり、何処にでも行けると思ったり、やっぱり此処だと思ったり、やっぱり此処じゃなかったと思ったり、そんな上がり下がりの激しい感情の扱いも慣れてきた。

穏やかに、だけど時に激しく、みたいな日常を送りたいのに、黒も赤に染め上げて塗り潰すみたいな、夜だけ息をするみたいな。私の努力、意地、信念が足りない毎日。せめて優しくしてくれたひとたちの、わけてくれた人生のあたたかさの欠片は忘れずに、今日もこの街で戦い抜こうと思う。欠片じゃなくてそのものだってこともあるよなあ。

まだ戦いなんて言ってるから、本当にまだまだだ。

@sznm_otono
メロディックな獣。毎週金曜日更新✏️ SNS:lit.link/sznm0tono