青春バカップルだった話

tabitocco
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過去のわたしの恋愛話のうち、唯一他人に気軽に話せる、18-23歳の恋の思い出。彼は北陸地方の田舎出身で、10歳以上年の離れた兄と姉がいる、末っ子次男。きっと家族じゅうからかなり可愛がられ、なんなら甘やかされて育ったにちがいない。素直でとても可愛いけれど、俺についてこい!みたいなのはぜんぜんない。顔は、L'Arcのhyde、嵐の松潤、ますだおかだの岡田、沢村一樹あたりの、濃くてまつ毛がわたしより長くてかわいい感じ。お父さんはブルース・ウィリスに似ていた。

大学1年の春、とあるサークルの新歓イベントに参加した。大学生協関連の学生向けイベントや冊子の発行を取り仕切る、わりと真面目で、将来や就活にも役立つサークル。イベントは飲み会ではなく、朝からデカイ公園に集合してみんなでピクニックするという健全なもの。参加者は、上級生含めて40人ほどいたと思う。

広い芝生でバドミントンやフリスビーで遊ぶうちに、自然とグループができる。わたしと、のちに付き合うことになる彼は別グループで遊んでいたので、わたしはその日の彼のことをほとんど覚えていないのだけど、彼はわたしを認識し、ちょっとかわいいな、と思っていたらしい。

次に彼と顔を合わせたのは、それから1か月ほど後のイベント。生協関連の公式な会合なのでスーツを着用する必要があり、1年生でスーツを持っていてその日来られる人、という条件に当てはまったわたしと彼が召集された。あの頃、入学式にリクルートスーツを着る習慣はまだあまりなく、3年生になってから買う学生が多かったので、スーツを持っている新入生は少なかった。

その日、朝から1日じゅう一緒にいたおかげでわたしと彼はかなり仲良くなり、その日の帰りの電車内でも彼から電話がかかってきて、まだまだしゃべることが尽きない、という関係性に。それから毎日ずっと断続的にメール交換が続き、お昼休みは待ち合わせをして一緒にランチをし、300人くらい入る広い階段教室で1人で講義受けて帰ろうとしたら、「同じのとってたんだね、知らなかった!」とわたしを見つけてやって来て、翌週からは隣に座っていたり。彼はアパートに下宿してたので、週末にはごはんを作りに行く約束を…というふうに、あれよあれよという間にかなりの仲良しになった。

サークルの先輩たちが、このふたりはもうどう見ても付き合うだろ、ということで彼からわたしに早く告白させようと画策してたらしいんだけど(後から聞かされた笑)、結局「付き合って」とちゃんと言ったのはわたし。

というのも、聞かされた話では、実は彼は、春の新歓イベントで初めてわたしを見かけるより前に、まだ入学式前の春休み中にあったイベントで他の女の子と仲良くなりかけていたらしい。これはたぶん、その女の子の方からのアタックだったんだと思う。それで、周りの先輩とかほかの新入生の子たちもなんとなくそれを応援する空気ができていたんだけど、急にわたしが出てきて、彼が明らかに方向転換したそうな。そしてサークル内でわたしと彼がしゃべっていると、その子は明らかに凹んでその場を去ったりするようになったのだと。あと、その子の友だち(女子)たちは、どうもわたしのことを良く思っていないようだと。あ〜女子ってこわいね!

正論から言えばそんなのわたしの責任じゃないし知ったこっちゃないんですけど、まあ、その女の子からすれば「ぽっと出の女に好きな男を奪われた」みたいな感じで良い気はしないだろう、というのは分からないでもない。でもそれは彼本人の気持ちの問題なのでどうしようもないことだから、ちゃんとわたしと彼が付き合ったということになれば、その女の子も踏ん切りがつくだろう、と先輩たちは考えたのだと。今思えば、そういうお節介が諸々の問題を生んでるんだけども苦笑

で、まあ何やかんやありつつも、あるとき急に、彼からキスされたんだよね。それで、続けて「付き合ってください」とか言ってくれるのかと思ったらそのまま黙って終わりにしようとしたので、「これいちばんあかんパターンじゃない?!わたしが悪い女になるやつ!言質とらなきゃ!」と思って、わたしから「今さらやけど、付き合って?」って言葉にして、ようやく正式な(?)カップルになったのでした。新歓から3か月弱でのできごと。

その後、恋愛沙汰以外でもそのサークル内にけっこう問題があって(なんと8年生!のボスがいろいろ牛耳っており新しいことができない等)、その年の冬にはわたしも彼もサークルを脱退しちゃったんだけど、その抜け方もさぁ、わたしは正式に辞める届けを出して、全員のミーティングで報告もしたのに(生協関連なので本来なら4年間続けなきゃいけない決まりがあったらしい)、彼はそういう手続きを踏んでなくてなんだか自然消滅的な感じなんだよね。そんなんでいいの?納得いかねえ

…バカップル話のはずが、愚痴が多くなっている。当時は若くて、というより幼くて無知だったから、本当に青春真っ只中のラブいカップルだったんですよ。でも大人になった今になって思い返すと、わたしも彼もケツが青かったよなあ〜というのが先に立つ。でも、然るべきときに然るべき青春らしい経験ができたのは、恵まれてたなと思います。

…本当のバカップル話は次にするか

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