傘がとぶ。手をはなしたから。紺はブルーに揺れながら。春の嵐にしかめつら。横目にはしゃぐ小さい黄色たち。「なにが楽しいんだか」つぶやきながらも反省しつつ、じゅうぶん濡れてから傘を拾う。わたしを運んでよ、折りたたみ傘も折りたたみ傘カバーも傘をもつ左手もコートもカバンも体ごとわたしをはこんでよ。雨風傘ただよい散文過去の感情を掘り起こしてコネコネしてから、 滲んだ絵と滲んだ散文にしています。