本当につらいとき、人生の宝物探しがはじまる

taishi
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ずっと幸せなんて人はいない、どんな人でも楽しい時もつらい時もある。もちろん、パパも凄くつらいことはたくさんあった。

わけもわからず批判されたり、意図せず誰かを傷つけてしまったり、メンタルが崩壊して鬱っぽくなってしまったり、いじめられたり、積み上げてきたものが一気に崩れ去ったり。

でね、36歳を超えてなお、本当につらいことは起き続ける。たぶん、これから先も、起き続けるんだろうなって思う。

ただ、本当につらいときは、人生の宝物が見つかる場面でもあると思っていて。それについて、少しエピソードを書きますね。

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パパが22歳くらいのとき、本当にメンタルを病んでしまったことがあった。今から振り返ると、パパがただただ未熟なだけだったんだけど、当時のパパからすると凄くつらいことが日常的に起きていて、どんどん自分を見失った。

あなたが生まれた時にはパパはもう髭面だったんだけど、当時勤めていた会社はヒゲは禁止。だから、毎朝剃ってた。でね、つらいことが日常的に起きて、苦しさが積み重なってたある日の朝、髭を剃刀で剃ることが普通にできず、顎も鼻下も切れまくってしまったことがある。

鏡に映る血だらけの顔を見て、白のカッターシャツについた血をみて、もうダメだって思った。振り返れば、メンタルが、崩れ落ちた瞬間だったと思う。

そこから、パパは一回、ちょっとお休みをもらったのよ。周りが気遣ってくれる言葉が自分に刺さってつらくて、誰にも会いたくなくて、部屋に閉じこもってた。何もしたくない、とにかく誰にも会いたくない、何も考えたくない、この世からいなくなりたい。どんどんよくない方向へ考えが進んでいった。

でもね、そこから前を向けるようになって今があるわけで。じゃあなんで立ち上がることができたのか?それは、パパの宝物のおかげです。

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一つ目の宝物は、堀田という友達です。パパの高校の同級生で、同じ野球部で、大学時代もずっと絡んでました。今は京都で居酒屋をやっていて、帰省時にいくといつも高い酒を奢らされます。

彼がね、誰とも会いたくないって部屋に閉じこもってたのに、会社帰りによく部屋に押しかけてきて、居座るんですよ。もう早く帰れや、なんでくんねんって最初は思ってたんだけど、もうしつこいし、勝手に入ってくるし、どうしようもなくて、話すようになった。

そしたら徐々に、前みたいに話せるようになっていって。あ、もうダメだって思ってたけど、堀田と話すうちに、どんどん前と同じだって思えるようになってね。たぶん、メンタルを崩壊して、全てを失ったような感覚があったんだと思う。でも、失ったものあるけれども、失ってないものもあったんだなと。

何があっても変わらずに接してくれる、つらい時に相手のことを考えずに助けようと動いてくれた堀田は、パパの人生の宝物です。

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二つ目の宝物は、藤井さんという先輩です。パパの友達が学生時代に紹介してくれた経営者で、年齢もそれほど離れていないのに、鬼凄いという認知だけありました。今はsiviraという会社で代表をされて、昔から変わらず、鬼凄いです。

藤井さんとは1-2度しかそれまであったことがなくて、そんなに長い時間お話したことも、一緒に何かをしたこともなく。

ただ、ちょっとずつ前を向けるようになって、これからどうしようかと悩めるようになった時に、藤井さんにふと話を聞いてみたいと思ったのね。で、コンタクトをおそるおそるとってみたら、二つ返事でOKしてくれて、早速会うことになった。

メンタル崩壊したこと、友達のおかげで前を向きはじめられたこと、でもどうしようか悩んでいること、全て自分の状況をずらずらと話したら、藤井さんはとにかくいろんな話をしてくれた。何が嬉しかったって、同情一切せず、わくわくする話をずっとしてくれた。

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それがね、凄く嬉しかったんよ。自分に期待してくれているんだなってことがわかったから。同情して話を聞くのでなく、とにかく俺たちもっと高みいこうぜという言葉をくれた。

もうダメだって落ちてる自分に、期待している人がいる。しかも、鬼凄い人が期待してくれている。そう思えるだけで、心が凄く高鳴ったのを今でも覚えています。

何があっても関係なく、自分自身を期待してくれた藤井さんは、パパの人生の宝物です。

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最後の宝物は、じいじとばあばです。荒れて暴言を吐いても、ダメだとうなだれても、真夜中に発狂しても、何があっても、二人は支えてくれました。

当時はじいじとばあばがなぜここまで支えてくれるのかわからなかったけど、今あなたが生まれてその気持ちがわかるようになりました。

あなたが幸せならそれだけで嬉しく、あなたがつらい時は支えたいと思う、あなたは私にとっての宝物。じいじとばあばにとって、パパは宝物だったんだなと、あなたが生まれてきてくれたおかげでわかるようになりました。

宝物だからこそ、無償の愛をくれ続ける、じいじとばあばは、パパの人生の宝物です。

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上のエピソードは、もう10年以上前の話です。それ以降もつらいことはたくさんありました。ただ、つらいことが起きるたびに、面白いことに、人生の宝物が増えていくんですね。

年齢を重ねる度に、つながる人の数は増えていく。ただ、本当につらい時に、自分に対してどう接してくれるのかで、大切にしないといけない人が見えてくるものです。

だから、パパは最近、本当につらい時は、人生の宝物探しがはじまったと思うようにしています。もちろん、つらい時ってポジティブなこと考えるの難しいんだけど、つらい時は、悪いことばかりではないって思えるようになりました。

もし、あなたが本当につらいと思った時は、人生の宝物が見つかると思ってください。宝物が多く見つかるといいですね、見つかったら、パパも嬉しいです。

36歳 9ヶ月24日

@taishit
大人になったあなたが、困った時に読んでほしいパパからのアドバイスの記録。