パパはかなり自由奔放に生きている(と思う)んだけど、自由に生きる上でいくつかのルールをもってる。そのうちの一つが「仕事で人を騙してはいけない」ということ。
いや、当たり前じゃない?って思うかもしれないけれども、ちょっとパパがなぜそのルールを作ったのかのエピソードを教えるね。
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パパが27歳の時、仕事でお付き合いがある方、ここではAさんと呼ぶとして、Aさんが詐欺をしていることがわかったの。どういう詐欺かというと、パパがその方に正しい価値を伝えて売った商品を、Aさんはパパが伝えた価値よりも5倍価値があると嘘をついて、5倍の値段で転売していた。転売されてることも知らなくて、嘘をついているのも知らなくて、Aさんが転売してから聞かされたわけ。
でもね、流石にそんな価値はないってことは、売られた側は気づく。そうするとAさんは責められるのよ。嘘をついただろう、お金を返せと。でね、Aさんはある時パパに電話をしてきて「5倍の価値があると嘘をついて欲しい」って言われた。パパは当たり前に、それはできないと断った。
その翌日、Aさんは自殺した。パパが電話で断った次の日に、練炭自殺だったみたい。Aさんの会社の人が、電話で教えてくれた。
これがね、本当にショックで。27歳のパパは、凄く苦しんだ。パパが断ったからAさんが死んだっていう事実が、パパを苦しめた。断らなかったらAさんは生きていたのか?とか、Aさんは子供が二人いると聞いてたので、その子たちはどうなるのか?とか、その子たちの未来をパパが奪ったのか、とか。
Aさんの会社の人と話をしたら、Aさんは同じようなことを他でも繰り返していてたみたい。嘘をついて物を売って、詰められて、お金を返せと言われて、返せなくて。それが積もって、メンタルを病んで、自死を選んだようだった。
今でも、トラウマになっている出来事のひとつです。
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パパがその時、どう振るまえばよかったのか、それは今でも回答を出していない。ただ、その経験から、パパはひとつ大きな学びを得たのね。
それが「仕事で人を騙してはいけない」ということ。
相手を傷つけるし、仕事で人を騙してはいけないって当たり前のことだよね。ただパパがその時学んだのは「仕事で人を騙すと、自分が傷つく」ということ。
Aさんは別に、最初から人を騙すような人ではなかったと思う。ただ、1回騙してしまって、味をしめてしまって、それが徐々に増えていって、最後にどうにもいかなくなったのではないのでは?と思ってる。
仕事で人を騙したら、相手は傷つき、自分も傷つき、誰も幸せにならない。そして、最終的には、自死につながることもある。こんなに悲しいことはない、こんなに誰も幸せにならないことはない、そう思ってる。
もしパパが人を騙して、傷ついて、自死を選んでいたら、あなたに会えなかったし、あなたは生まれてなかった。そう考えると、仕事で人を騙してはいけないことが、どれだけ大切かはわかるかな。
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もし自分を騙そうとしている人が現れたら、すぐにその人と縁を切りなさい。またどうにも行かなくなって、相手を騙そうとしてしまったら、この話を思い出して欲しい。
パパは、あなたに幸せになって欲しい。だから、あなたを傷つける、誰かを騙す行為は、絶対にしないでほしい。そう思っているよ。
36歳 9ヶ月23日