2022年の夏、「わたし達はおとな」という映画を見て本当にどうしようもない気分になったことを覚えている。
いまの気持ちはそのときに近い。
結局、はじまったと思った時にはすべて既に終わっている。人生、いつもそうなんだ。
自分で書いた文章がいまの自分に突き刺さる。
なにをどう言い訳したって、いくら正しいことをしているのだと言われたって、僕が自分で愛さないことを選んだことにも変わりはない。
正しさも間違いも喜びも悲しみも苦しみも絶望もすべて受け入れて愛するのが、自分の理想とする姿である。しかし、いまの自分はその姿とは程遠い。
はじまったと思った瞬間から愛せなくなっていく自分に気づく。そして終わっていく。それがいつもの僕。
このままではいけないと思っているのに、結局また同じことをしている。それに言い訳などしようがない。
対立を避けることは得意だ。対立をさせずにより良い方向に進む努力をするのもたぶん得意だ。しかし、愛することはまだ本当に苦手だ。