Be Realについて学んだこと

一昨日も触れたBe Realについて、もう少し深掘りして、学んだことを書いていく。いとこに話を聞いたら30分くらい熱弁してBe Realの良さを語ってくれた。

仕様(記憶している限りなので他にもあるとは思う)とそれに対して感じたことをざっくりまとめる。

  1. 1日のうちにランダムに通知が送られてくる。通知から2分以内に投稿すると1日に3回投稿できるようになる。2分を過ぎて投稿した場合は1日1回(その投稿だけ)投稿できる。

    • 通知により、毎日必ず1回はユーザーに起動するきっかけを与えている

    • ランダムなタイミングで日常を切り取る必要があり、2分以内という制限もあるため、他のSNSのように映えを気にすることが仕様上できなくなっている。他のSNSで映えに疲れたユーザーの心理を上手く捉えた仕様になっていると思った

  2. インカメラとアウトカメラで2枚、その場で撮影した写真を投稿する。フィルターとかは無い。ひと言コメントが書ける。

    • 同様に日常を気軽に共有する機能としてインスタのストーリーがあるが、ストーリーも一定映えを意識した投稿や他人に見せたい瞬間である

    • 一方で、Be Realの場合は盛ることができないため、本当にリアルな日常を投稿することになる

    • その場でサクッと撮影してすぐに投稿できること、映えを意識しない(できない)で良いことの2つが投稿のハードルを下げている

  3. 自分が投稿するまで「友達」の投稿は見れない。

    • 他の友だちの投稿を見るためにというモチベーションの元、ユーザーは毎日投稿する

    • SNSでどうユーザーの投稿を生み出すかという問題が解消されている

    • また投稿を見るためにという言い訳が用意されているので、普段他のSNSでは投稿を躊躇う人も投稿しやすいと思う

  4. 最近、動画投稿の機能が追加された。iPhoneのカメラのライブフォトみたいなイメージ。

    • 12月13日にリリースされたばかりの機能のようだが、早速よく使われていた

    • 静止画ではなくちょっと動きが付くだけで日常の切り取りにより面白さが生まれているように感じる

  5. 自分の投稿がメモリーとして保存されていく。

    • 日常生活のまとめが自然と出来上がっていく

    • 自分の生活の記録としての価値がある。手軽な日記に近い

    • 写真だからこそ、この時こんなことしてたなとすぐに思い出しやすいのではないか

  6. フォローの概念がなく、承認されて相互フォロー状態で繋がらないと見えない。

    • 友達同士だけで日常を共有できる

    • フォロワーの概念がないため、友達だけに限定できるのが良いとのこと(これは鍵垢と同じだなとは思った)

  7. 投稿に対してのリアクションは自分の自撮りで行う。例えば、👍のリアクションは👍のポーズをした自撮りを撮影してリアクションとして登録しておく。また、登録したリアクションだけでなく、その場で1回限りのリアクションのポーズを自撮りして使うことができる

    • 絵文字を自分自身で表現するというこのアイデアは、本当に凄いと思った。リアクションはボダンで行うという他のSNSで一般化されているものが自分の中では当たり前になっていた

    • 実際に画面を見せてもらうと、半分くらいは登録しているリアクション、半分くらいはその場で撮った自撮りでリアクションしてそうだった

    • ただのいいねとかとは異なるので、どのようなポーズを撮っているのかが気になるし、1回限りのリアクションの場合は自分の投稿のために撮影してくれているというのも分かるので、楽しさと共に投稿者へのフィードバックが強く設計されていると思った

全体を通して、とても上手く設計されていると感じた。

1点気になったのは、ランダムに通知が届いて基本的にその瞬間に写真を撮らなければいけないというコア体験がサービスのグロースを妨げているのではということだ。

授業中においても先生の目を盗んで撮影しやすく、スマホを触っていても比較的許されやすい、大学生で流行るのは分かる。一方で、高校生以下は授業中に通知が来ると対応するのが難しいと思うし、社会人は仕事中に対応するのは難しいだろう。

今後、どのようによりサービスをグロースさせていくのか、あるいは大学生に基本的に特化する設計のままでいくのか。はたまた、これは日本においての話なので、海外においては大学生以外も問題が無いのかもしれない。