本のリンク https://sites.prh.com/how-big-things-get-done-book
メガプロジェクトの進行やベスプラを研究している著者が書いた「大きいものから小さいものまでどうしてプロジェクトは遅れるのか?予算オーバーが当たり前なのか?」についての本。
アジャイルやらTOCやら色々プロマネの本は読んだがここまでシンプルかつ、説得力のある本はなかなかないと思った。日本語版がいつ出るかしらんが読むべき。
FTのBook of the yearのshort listに入っててかつ、Economistの今年の推薦書にも入っていたので読み始めた。
(いろんなメディアが推薦してるらしい https://twitter.com/BentFlyvbjerg/status/1739770610832593397)
最終章まで読んだところ、うろ覚えのまとめ
・プロジェクトが遅れるのは見積もりと準備がまずいから
・「とにかく始めよう」は最悪。何のために成果物を作りたいのか明確にしてから始めるべき。
・「できたらとりあえずリリースする」も最悪。実験を繰り返してある程度実感を経てから作り始めるべき
・見積もりが遅れるのは見積もりに使う比較対象が間違っているから。「本を一冊書く」と「長文の新聞記事を書く」では期間が全く違う。前者は5年以上。後者は1年以内で終わる。後者の期間を参考にで前者の見積もりを行うとプロジェクトが遅れる。「唯一無二のプロジェクト」など存在しない。似たようなプロジェクトを探してその期間を平均すると良い。
・同じような作業を何度も繰り返すと習熟する。一度だけでは何も学べない。ということでプロジェクトを行うときは細かい単位に分けて、同じような作業を何度もするようにしてみよう。だんだん早くなる。
・組織の問題もある。参加者を一つのチームとして扱わないとだめ。「心理的安全性」大事。
見積もり方法はReference Class Forecastingという方法でUKの政府機関が公共事業を行うときなどに使ってるそうな。