一番近い街

takanori
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「大田区」というのは大森の「大」と蒲田の「田」が合わさって作られた名称なのはあまり知られていない。そんな大田区が誇る二大都市の一つ大森に先日久しぶりに行った。

元馬込民である僕の、子供の頃のイメージは、蒲田は「未知の恐ろしい街」である一方、大森は「一番近い街」として比較的身近な存在だった。小中学生は基本的には学区内で生きている。学区内ではできない体験がそこにはあった。

光GENJIのカードくじを引きにいった線路添いの駄菓子屋さん。5ゲーム1,000円でプレイできたボウリング場。ミニコンポやウォークマンは内外無線。たくさんの思い出が蘇る。

そしてなんと言っても、毎週末に家族で訪れるダイシン百貨店が思い出深い。食堂のミートソースが特にお気に入り。ファミコンのカセットを買うのも、歴史漫画を買うのもダイシン。食卓に並ぶ料理の材料もダイシン。何年か前にドンキになってしまったことを知った時はとてもさみしかったな。

久しぶりに訪れた大森の、ダイシンがあった池上通り添いの店での会合はとても楽しかった。窓の外の景色はとても見慣れたもので、近所で飲んでいる感覚に包まれた。不思議な感覚だった。

しかし今は近所でもなんでもない。一緒に飲んだ人たちが歩いて帰宅するのを傍目に僕は2時間弱の帰路についた。でも地元もたまには良いもんだな。

@takanori
最近はあまり調べてません。 shiraberuo.com