むかし、SNSで繋がっていたひとで、深夜にたまにメッセージを送ってくるひとがいた。不安なとき、寂しいとき、起きてますか?と連絡してくる。
起きていれば返事をして、すこしやりとりをして、相手からの返信が届かなくなったら、寝たんだろうな、と思って自分も床についていた。
不安定な友人がいたとき、そのひとがいつ不安になってもひとりぼっちにならないように、深夜起きるようにしていたことがある。大抵は連絡はこないのだけれど、深夜2時くらいに連絡がくることがあって、ああ起きててよかった、このひとがひとりにならないでよかった、とひとり安心していた。
昔、自分で首を絞めて死のうとしたときは、4時頃だった。ひとりで、人生に絶望して、終わりだ、と思った。集団自殺の掲示板で待ち合わせするひとを見つけて、3人で死のうと決めた。遺書を書いたほうがいいよと言われ、遺書を書くことにした。遺書を書きながら、死ぬのは怖いな、と思った。
翌日、学校に電話して、事なきを得て、死ぬのをやめた。なんて軽い自殺の理由だろう。それでもあのとき、わたしは真っ暗闇に落ちていくような孤独をひとり抱えていた。そんなことで、と言われても、そんなことで死にたくなったのだからしかたない。
あのふたりは、生きているだろうか。名前も年齢も知らない、どこかのひと。生きていたら、いいな。
落ち込んでるひとに、何もいえない。頑張らないでとも、頑張れとも、大丈夫とも、話聴くよとも。全部無責任に思えて、ただできる限り傍にいようとすることしかできない。ひとりの人生を背負うことはできないから。
あのときみたいに、無責任に、助けるよ!って言えればいいのに。