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takeshi81
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仕事中に寝落ち猫(ぱくたそ)

朝 8 時前、iPhone のアラームが鳴ります。

私は完璧な温度に保たれている布団の中から手を伸ばし、目覚めにふさわしくアレンジされた少しスピリチュアルなメロディと、それに合わせた振動を発している iPhone を手で探り、ディスプレイの下の方にある“停止”と書かれたボタンをタップします。

やれやれ、また朝が来てしまったのか、と、流行作家が書きそうなフレーズを頭に浮かべながら、寝起きでまだ微かにしか存在しない、なけなしの気力を奮い立たせて、掛け布団を必要より少し遠くへ放り投げます。もう布団の間に保たれていた温もりは存在しないんだ、もう戻ることはできない、そういう決別の思いを込めて。

寝室のドアを開けると、ロールカーテンの隙間から差し込む日差しで明るくなったダイニングキッチンに出ます。ロールカーテンを開け、電気ポットでお湯を沸かし、凍らせた白飯を解凍して、即席味噌汁を器に出してお湯を注ぎます。

いただきます。

身支度もそこそこに、会社から貸与されたノートパソコンの電源ボタンを押します。パスワードを何度か打ち込むことで、やっとデスクトップが表示されます。ひとまず、ここまで出来たら、ごそごそと身支度を再開します。

1 分でも長く寝ていたい……

危険を承知でブランケットにくるまったりするのですが、始業 10 分前にセットしたアラームが鳴るので、やむなくブランケットを傍に置いて、ワークチェアに腰を下ろし、勤怠管理の web ページを開いて、チャットアプリを起動します。


今の会社に入社して 2 ヶ月が過ぎました。

会社はコロナ以前から在宅と出社のハイブリッド勤務になっていますが、今のところ週 1 回オフィスへ出る程度で、残りは自宅で業務をしています。

海の向こうの本社は「クライアントや同僚とリアルでコミュニケーションをとりましょう!週の半分は出社しましょう!」などと言っているようですが、もともと客先常駐も珍しくない上、全世界ではレイオフする部門もある中で、日本では積極採用をしている(だから私のような経歴の者まで紛れ込んでしまったのだと、私は思っている)ため、席は全然足りていません。オフィスの増床が終わるまで、しばらくかかるようです。

お仕事自体は今のところのんびりやらせてもらっています。今のところ、というのも、今月末から課題多めで、経験者の多くが「ハードだった」と口にする研修が 2 ヶ月くらい続くので、今は体力を温存している、というのは正確な表現かもしれません。

ただ、もし気持ちの余裕があれば、軽い書き物をしながら、いつか ZINE をまた作ってお披露目したいと思っているところです。

@takeshi81
A wanderer or web designer. link.idw.jp