目的
戦略を強く意識したことがなかったので、本書から2000年前から続く不変の戦略を学ぶ
ビル・ゲイツ、松下幸之助、孫正義、深津貴之等がおすすめしていたのできになった
TL;DR
自他を詳細に分析することで勝率を上げる事ができる
詭道を以ってして敵を油断させ虚を突くべし
優れた作戦はまるで水のように形を変え臨機応変に対応する
要約
始計 1
兵とは詭道なり
相手を騙して裏をかく
長期戦はだめ
なぜなら漁夫の利される可能性があるから。その上で勝敗に因らず消耗が激しい
作戦 2
戦わずに屈服させ、逆に仲間にしちゃおう
戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。
身の程知らずは強者の餌食になる
虚栄心が溢れ出る、若しくは自身を客観視できていないが故に強者に噛みついたが最後、完膚なきまでに打ちのめされる
小敵の堅は大敵の擒なり
謀攻 3
自他を冷静に分析する
彼を知りて己を知れば、百戦して殆(あや)うからず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆うし。
自陣営の方向性を揃える
環境、地形、戦術に精通する
定石一辺倒に凝り固まらず臨機応変に対応する
戦のタイミングを弁える
有能なものには権限を委譲する
形 4
相手の隙を待つ
自身の態勢が適切な形に整っても、相手の態勢がぼろを出すまではじっと待つ
無形を追求する
自分の行動様式や特徴は敵にバレないようにする。
勢 5
奇正
定石を心得つつ臨機応変に策を施し敵を翻弄する
一気に決める
勝負どころを見極め千仞を転がる丸い石のように勢いに任せてすぐにかたをつける
虚実 6
準備を徹底して主導権を得る
敵の行動を予想し予め対策を講じておき、敵の虚を突くことで戦いの主導権を握る
善く戦う者は、人に致して人に致されず
水のように無形であること
優れた作戦はまるで水のように形を変えに臨機応変に対応する。外部環境の変化に合わせて思想と行動を柔軟に適合させるのは必須
水は地に因りて流れを制し、兵は敵に因りて勝ちを制す。故に兵に常勢なく、水に常形なし。
軍事 7
九変 8
害に利を見出す
害に利を見出すことで逆境がチャンスに変わる。逆に利に害を見出すことで敵の策略にハマることを防ぐ
この故に、智者の慮は必ず利害に雑う(まじう)。利に雑りて而ち務め信ずべきなり。害に雑りて而ち患い解くべきなり。 p106
行軍 9
地形を活かす
何事にも環境と素質という不変のものを活かすことは大事。
地形 10
将軍の役目
自他を知り冷静に判断
軍を適切に連携させる
部下からの心服を得る
時には冷徹に部下を適切にコントロールする
九地 11
人は窮地に立ってこそ力を発揮する
決戦の命令が発せられた日には、士卒(はみな悲憤慷慨して、そ)の坐っている者は涙で襟をうるおし、横に臥(ふせ)っている者は涙で顔じゅうをぬらすが、こういう士卒をほかに行き場のない情況の中に投入すれば、みな(あの有名な)専諸や曹翽(そうかい)のように勇敢になるのである。 p151
火攻 12
用間 13
一次情報を手に入れる
戦における情報収集において、過去の経験則でも環境からの予測でも占いでもなく、間某をもちいた一次情報こそが最も重宝された。ターゲットの一次情報こそが戦略を定めるために最も有効
メモ
そもそも敵は誰?
現職では今のところ出世競争はない。社内で虚をつくべく相手もいない。将来の競争相手?もしくは競合企業?ともあれほんとに含蓄に富む本だった
戦争は一度負けたら終わりだが、人生は多分何度でも負けていいし負けが勝ちにつながる。その差を考慮して本書を読んだほうが良さそう。勝確の戦いにしか挑まないのはかなり大きな機会損失(少なくとも個人においては)
世が荒れてる時は収まるまで待つ?
上に雨水ありて、水流至らば、渉るを止めて其の定まるを待て。 p116
参考
https://www.youtube.com/watch?v=QlEej2BX_dg&ab_channel=PIVOT公式チャンネル