斜視の話 そのいち

tamaco
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間歇性外斜視。

軽度から重度まで様々だが、要するに黒目の位置が外にずれる症状のことを言う。そんな症状を持ったわたしが、手術を受けた話をする。

手術に関わることだけでなく、受けるまでの経緯や術後の状態まで書いておきたいので、ちょっと(いや、だいぶ)長いかも。実はこれ、数年前に書いたものを引っ張り出してきて編集し直しているので、もはや供養。

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わたしが「斜視」ということに気がついたのは、今から20年以上前。時代はコギャルだのアムラーだのエンコーだのと女子高生が席巻していた時代の女子高生当時。

当時はまだピッチ(PHS)もなく、携帯電話は平野ノラの使うアレほどではないが、コードレスホンの子機の域をまだ出ていなかった。懐かしいね。通信手段は家の電話とポケベルだった。当時自由人という東京テレメッセージのポケベルを使っていたのだけど、そこに一つのメッセージが届いた。

「オマエ ロンパリ」

※2※2 157114889503810592#である。発番号なんてもちろんないので今でも誰からかわからないけど、ピンポイントで私のことを送ってきてるので、友人の誰かだったんだろう。

この時わたしは自分が斜視であることを認識していなかったので、それをみた自分がどんな気分だったかはイマイチ記憶していない。

女子高生のわたしが思ったのはチョベリバ~ではなく、「ロンパリってなんだ?」ということだった。

調べたんだか聞いたんだか忘れてしまったけれど、「目がロンドンとパリを同時にみているような目」という意味だと知り、女子高生ながら「よーそんなこと考えるなあ…ロンドンとパリの位置関係わかんねえけど」と思ったことは覚えている。(バカ)

ともあれ、親切なんだかお節介なんだか、ただのいじめだったのか、匿名の誰かさんのおかげでわたしは自覚する。

「なんだか自分の目はおかしいんだな」と、軽く。

@tamaco
色々と限界な人です。