「宝塚と宮野真守には気をつけろ」と自分に言い聞かせて早10年。
2025年3月、朝美絢さんの雪組トップお披露目公演のために、ついに宝塚大劇場へと足を踏み入れたのでした。いろんな意味で遠いところまできてしまった。
はじめて降り立った宝塚駅周辺、駅構内から駅ビルから花のみちまで、全てが宝塚歌劇団一色。近隣の建物も大劇場リスペクトなのか屋根がオレンジ。「ムラ」と呼ばれるのも納得の宝塚歌劇団特化型な街でした。
今回は大劇場にて4回観劇。1回目はなんだかぼんやりして「雪組のトップ朝美絢」の実感が全くわかず。それほどまでに、彩風咲奈さんの存在が無意識のうちに私のなかに刷り込まれていたのだなあとしんみりしましたが、回を重ねるにつれて目と心に馴染んでいきました。本当にトップだ、一番最後に組子全員に見守られてデカ羽根背負って降りてくる。真ん中にいる。すべての視線とスポットライトを集めた朝美絢さんが、舞台の真ん中に立ってこちらを向いている。どうか孤独を感じずにいてほしいと願うばかり。
彼女のパフォーマンスにいつもたくさんのハッピーをもらっているので、ささやかながらも拍手を送り続けたい。朝美絢さん、トップ就任本当におめでとうございます。お身体には気をつけて、健康第一にお過ごしください。
それはそれとして。魂が入れ替わり女性になってしまうロビンあーさとか、レビューでの華麗なる男役たちの黒デカダルマとか、こういう性のゆらぎみたいなところに、今まで感じたことのないときめきというかざわめきというか、興奮を味わってしまうのだなあ。
ROBIN THE HERO
🧚フェアリー系トップの朝美絢
剣でなく弓矢、鎧甲冑でなくフード。ゴリゴリ王道な騎士ではない、森の精霊たちになじんでしまうフェアリー感満載のロビンフッドという役が、現実離れした美しさを持つ朝美絢さんにバチハマり👏
森で木の実を食べ、精霊とおしゃべりしながら歌い踊り、静かに暮らしていたロビン。争いは嫌いだし父が戦争に行ったのもイヤだったと泣き言を言っていたのに、バディとなるウィルに戦い方を教えてもらい、仲間を増やして、父親の仇を取る大団円。やさしい仲間に支えられながら強くなってゆく様に、勝手に朝美絢さんを重ねてしまう。
劇中に何度も歌われリプライズされる「Fairytaleのように」の歌詞にも、雪組トップとしての期待やワクワクする未来が込められていたように思います。
未だ見ぬ物語が始まる / 目覚めた朝は美しく / 冒険の世界へ飛び出そう
目覚めた朝は美しく。宝塚の演出はこういう粋なことをしてくれるのですね。中目黒と茜雲で韻を踏むようなLDHぽみもある。
しかし、愛の不時着では何度劇場で見てもあーささんが2次元の非実在ジェンヌであったが、今回はちゃんと実在していた。立体的な衣装だったからかな。愛の不時着の現代風衣装はドレープやしわがほとんどなく、Live2Dぽみだった。
🏹ロビンフッドを姫扱い
一番興奮してしまったのはマリアンとロビンの入れ替わり。猫耳の女性に何かを嗅がされてぼんやりしたところで鏡合わせのダンス、からの、ウルトラソウルで魂が入れ替わり。女性の発声をするあーささんに双眼鏡が曇る曇る。ベルばらオスカルの「私を抱け」と同じ"女性の声"をしていた。縛られた状態で森へ運ばれてくるロビンの肉体を姫扱いして頬をなでるガイにもドキドキ。ロビンの魂が戻ったときの「精霊ちゃんやっほー🙋♂️」はあまりにも手越祐也であった。
💡その他覚書
入れ替わったときの夢白さんのおてんばで元気な感じもとてもよかった。彼女はおしとやかな役よりも天真爛漫で元気で男勝りなのがよく似合う。男役を立てるばかりでなく、娘役と男役が同じ平等な立場で前を向いているような、そんなトップコンビが私は好きです。
華純沙那さんの吟遊詩人、金髪ピクシーカットに一人称がぼく、鳩と仲良しという癖(へき)の宝石箱。
オーヴァチュア!
ジャズやオールディーズな歌をふんだんにつかった、宝塚レビューの概念のようなファンタスティックショーでした。わけがわかるようでやっぱりわからない、けど、圧倒的な表現力(歌とダンスと表情)で観客の魂を揺さぶって高揚させるこの感覚は、宝塚でしか味わえない。だから私はレビューが大好きなんだなと改めて思えました。トンチキといえばトンチキ。
❤️🔥会いたい、愛、いたい ←期待しかない
リフターで降りてくる真っ赤でギラギラな衣装の朝美絢さん。
who are you? where are you? Nice to meet you!
😯→😃→😆😆→😂😂😂→😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭🙏🙏🙏🙏🙏
みたいな嵐のような情緒になりました。どういうこと。ゴッドタンのマジ歌のフット後藤の名曲、ジェッタシーを彷彿とさせるROCKな英語混じりの楽曲、これぞまさにオーヴァチュアってことですね!?非常にしびれさせてもろて。
レビュー見る前にパンフ読んで、三木先生の挨拶や歌詞に胸熱だったので、期待を裏切らないパフォーマンスと演出に大喜びです。直立不動のあーささんが三人がかりでリフトされるも、たぶんりんご3個分くらいの体重しかない妖精さんなのでとても軽々に見えた。
2.5次元舞台でいうキャスパレのような目眩くメインキャストの歌唱後、白黒のギラギラに着替えた朝美絢さんが再び登場。まるでワンマンズドリームのミッキーのよう。銀橋にキャストがいっぱい並んだときのセンターはもちろんあーささん。みんなで肩を組むときに両隣の夢白さんと瀬央くんさんがヒュンッて膝を曲げて小さくなるのに大興奮。あーさの手が届きやすくなりました👏
🤡訳のわからなさが癖になるのかもしれない
爽やかな縣くんさんのバレエスタジオ。諏訪くんさんとの喧嘩が始まりそうで、ナイフ取り出してBAD ENDか?と期待するも、結局手を取って楽しそうに踊るEND。仲良いんかい。
「スピリットオブバイク」というパンフの説明の時点でドキドキで壊れそうになった。ニチアサばりのライダースーツに身を包むやんちゃなあーささん、おくちを開けたウインク😘に暴れそうになる。あまりのハイコンテクストっぷりに逆に楽しくなってしまうし、演出家の意図をしっかり汲み取って真剣にパフォーマンスをするジェンヌさんたちにも脱帽。東京の劇場で見る頃には、私は一周回ってその尊さに泣くのかもしれない。
咥えタバコ軍人銃声、リゾートにてセクシーで官能的なダンス、ジュテーム、銃声。どういうこと?タバコの咥え方が唇で挟むのでなく歯を立てるのが非常にボーテ。それでもやっぱりタバコに真っ赤なルージュがついてしまう👏 ポケモンの鳴き声のようなジュテームの応酬も良かった〜。
💃男役のダルマに心を奪われたまま戻ってこれない
男役の方がドレスを着てタイツを履いて引き締まった美しく長い脚で踊ってくれるやつ、宝塚にガチハマりする前から「これはどういうこと!?」と混乱とわずかな興奮をおぼえていたのですが、男役ダルマからしか得られない栄養というものが確かに存在します。瀬央さんをとりかこむ美しいジャスレディ達から毎度目が離せません。
見てはいけないものを見せられている背徳感のようなものでもあり、普段の男役とは違った妖艶なセクシーにドキドキします。宝塚への解像度が上がった今、男役で見慣れた5名だったので尚更。人によって微笑む際に歯を見せる/見せないみたいな違いもあって、普段から元気いっぱいな感じの紀城ゆりやさんは割と口がぱっかり開いていて爆美女でした。すごくよかった。何度でも見たい。
💚あなたへの愛を永遠に - 正面は男装、後ろはドレス
歌うのがなんだか難しそうなこの曲は、モーツァルトのクラリネット協奏曲だったんですね。朝美絢さんが大階段から登場して、たったひとりで朗々と歌唱。ここでも全ての(世界中と言っても過言ではない)光が彼女に集まっていた。光は強ければ強いほど影もより濃く際立つわけで、トップとしてのプレッシャーや責任をいっぱい背負っているのだろうなと勝手に想像して苦しくなってしまう。にわかの私が騒ぎ立てたとてどうすることもできないけれど、本当に、無理をしすぎて心身を壊さないようにいてほしいし、苦し涙を流さないようにいてほしい。自ら光を放ち我々を照らし、幸せへと導いてくれる朝美絢さんを応援しています。
薄い水色の雪の妖精みたいな衣装は、ジャケット?の後ろがウエディングドレスのベールみたいに長い。あんな重たそうな動きづらそうな衣装で階段を降り、歌い、歩き回るの大変じゃろうな。。。後ろ姿は完全にドレスでした。
個人的な感想ですが、瀬央さんや縣くんは、すっぴんでも「彼」と表現してしまいそうな男性っぽさが(骨格からしても)あるけれど、朝美絢さんは見た目があまり男性然としていないというか。もちろん悪い意味ではない。かといって女性すぎるわけでもない、どの瞬間を切り取っても性別を超えた存在に見えてしまうのが私にとって非常に魅力的で、それを表現するかのような衣装に、ひっそりと感動の涙を流していました。歌い終わったあとの捌けるときの後ろ姿がとても良かったのです。
💡その他覚書
ところどころ、暗転中からあーさが出てくるところを防振で見ていた。スタンバイ中のキリッとした顔のとき、だいたい口角のえくぼがチュンッと出てくる。このえくぼを見るためだけに登場シーンを追っかけていると言ってもよい。
客降りのあーささん、通路席に座っていたお子様2名にしっかり視線&微笑みを投げかけたあとに、その母親にもうなづきファンサしていた。母親のけ反り。心がぽかぽかする瞬間を見ました。ありがとうございました。
Sing! Sing! Sing! の客降りタイム、一番近くにいた銀橋上の紀城ゆりやさんを見つめながら踊っていたら、最後にウインクをもらってしまい「ピギャアアアアアッ」と声が出てしまった。申し訳ない。好きになってしまいます。
足の長すぎる華世京さんが銀橋で脚を上げたとき、客席4列目にまでその風が届いた。
ロケットダンスで、クールで妖しげな笑みを浮かべる子が気になり、調べてみたら多分この子でした。水月胡蝶さん、覚えました。
俺の音彩。堂々としたエトワール。フランス人形みたいでほんとうにかわいらしいし歌声も大好き。期待しかない。
次の宝塚行きは遅くて2025年12月の雪組公演かしら。しかし7月の三代目京セラドーム行きは確定したので、花組の悪魔城ドラキュラワンチャン💪
なんとなく好きだな〜とぼんやり応援していた朝美絢さんがトップになり、そう長くはない就任期間をしっかりと目に焼き付けておきたい。私は宝塚歌劇団を応援します。