要件定義の難しさで、多分一番難しいのは クライアント自身が要件を定義したくない場合である。
これは 「やりたいこと」を具体的に落とし込もうとすると、定義が必要になってくるので、「あれをやろう」「これをやろう」と思っていたことがなくなっていくと感じる。
そういうことに不安を感じて、要件を定義したくない、定義したくなくなるのではないかと思う。
こういう場合は、やりたいことを抽象的に聞くのではなく、具体的なユースケースをいくつか ヒアリングする。
そうすることで 具体的な要求が浮かび上がってくるので、それに対してカテゴライズしたり階層構造を作ったりした後に、要件定義を行うようにしている。
具体的なユースケースをそのまま 要件定義に落とし込んだり、仕様を作ったりしようとすると、設計に柔軟性が失われる可能性が高いので、要求を洗い出して、少しだけ抽象化するようにしている。
こういったちょっとした工夫だけど、抽象度を上げたり下げたり、 具体的なイメージに落とし込んだり、また抽象度を上げたりして設計に落とし込んでいる。
あまり意識してなかったけど、意外に工夫が必要な作業だなって思った。