訪れた場所の本を読む旅 〜長野の家編〜

tanimutomo
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前回の続きで、長野では一緒に行った友達の祖父母の家に泊まらせてもらった(大学生の時ぶりで、2回目)。

盛大にもてなしていただいて、大変ありがたかった。家に帰ったら何か送ろうと思う。

で、泊まらせてもらった部屋に、本やアルバムがいくつか置いてあり、その中の「戦友」と金文字で書かれた黒くて非常に分厚い本に目がいった。

見てみると、昭和戦史研究会 地方人事調査会が作った本で、戦争の歴史に加えて、長野県から戦争に参加した方々がどんな背景で戦争中何をしていたかを買いた文章が大量に綴られたものだった。

この本は、1980年に戦争批判の考えが強まり、戦争に参加して日本のために戦った一人一人の名誉までもが軽視されつつある時代かつ、まだ戦争に従軍した方々が年齢的に亡くなっていく時代だったために編纂されたと書かれていた。

こういった記録も一緒に残っていて、実際にちゃんと見るのは初めてだったので、長崎県の死者数が圧倒的に多いことや、海戦の日本と連合国側の参加隻数、沈没数を見ても、徐々に日本が勝てなくなってきていることなどが数字として見えて、すごく心にきた。

それだけではなく、もうすでに戦争従軍経験者で現役で生きてる方々がかなり少なくなってきてる中で、こういう本をちゃんと保管して繋いでいくことは重要だと感じた。

加えて、この本があったのは、友達の祖父のお父さんがその本に載っていたからだった。そこにしおりが挟んであったので、すぐに気づいた。

それで、実際に友達の祖父母にも伝え聞いた話等をいろいろ聞かせてもらった。詳細はここには書かないほうがよさそうなので、書きませんが。

非常に贅沢な経験だった。旅の中での思いがけない出会いや発見は本当に人生を豊かにしてくれるな、と思った1日だった。