今日から新年度。金沢駅前のドミトリーで目覚めた私は、七尾市まで災害ボランティアに出向いた。
送迎バスの発着場が健民海浜公園という公共交通機関が通っていない場所で、早朝からタクシーを使ってしまった。春休み期間ということもあり土日を中心にボランティアでごった返していたようだが、今日はさすがにバスの車内も閑散としている。
2時間ほどで現地に到着し、オリエンテーションを受けた後にグループに分かれる。今度はグループ内で役割分担を進めていくのだが、私はゴミ集積場まで瓦礫を運ぶ軽トラの助手席に座ってナビゲーションをすることになった。ドライバーは今日で4日連続稼働しているという、大阪のおっさん。おそらく私より歳上であろう。もっとも、今日七尾市に集まったボランティアのほとんどが私と同年代か歳上の男性ばかりなのだ。
ドライバーは以前山岳救助のレスキューでパトカーを運転していたこともあると話していた。また、私の元職と同じ企業にも5年間ほど勤めていたらしい。意外な接点だ。我々は瓦礫の搬出と運搬に大活躍し、13時頃にはひと通りの業務を終えた。そして予定よりも早い14:30頃に発車した帰りのバスに乗り、金沢へ戻った。七尾市は想像していたよりもずっと都会で、ロードサイドにはチェーン店が立ち並んでいた。そして、一見して被災地だとはわからないくらいに、日常は続いている。
しかし、高速道路はガタガタになった道を突貫工事で無理やり復旧させている状態で、乗り心地は最悪だ。市街地を離れると屋根にブルーシートを掛けた民家の姿が目立つ。七尾でこんな状態なのだから、多くの家屋が倒壊したり津波に襲われた輪島や珠洲は比べ物にならないほどの惨状なのだろう。次回は泊まりがけで奥能登まで行こうと心に誓った。
夕方の金沢駅ビルで寿司とおでんを食べてから、新潟県上越市へ移動。今日の宿は高田にした。夜桜が有名な高田城を見学することを楽しみにしていたのだが、桜はまだ蕾をつけているのみ。観桜会の期間に入っているので屋台やシャトルバスは盛大に出ているが、今年のペースだと見ごろなのは4月中旬になりそうだ。
宿への帰りがけに去年求人を手伝った町屋バーに寄ったのだが、今日は定休日だった。残念…
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“ あてなどないけど、どうにかなるさ。 ”
『どうにかなるさ』かまやつひろし