常磐線に揺られ双葉で『フクシマックス』の決起会に参加した。
3ヶ月の地域副業に加え将来的な起業の支援という、一見バラバラなふたつのことがくっついているような印象のプログラムだが、目的は浜通りの現状把握と人脈づくりだと考えるとしっくりくる。
第二期の今期は、私を含め4人が成果報告と今後の抱負をプレゼンした。その後、先輩の一期生からも4人が成果報告を行った。このプログラムの特徴なのだろうが、一回参加して終わりではなく継続して地域に関わったりメンタリングを受け続けること、これが当たり前に行われているのがユニークである。
夜は懇親会で浪江の居酒屋へ。旅館併設の店で、とにかく魚が美味かった。二次会では町中華の店に入ったが、前日ゴールデン街で遅くまで飲みすぎたため半分以上寝ながら参加していた。
懇親会でも話題になっていたのだが、浜通りのように原発事故のあおりを受け避難を余儀なくされた地域は避難指示が解除されたからといっても避難先で仕事や生活基盤ができてしまったので、住民たちの多くは帰ってくることができないのだ。
そんな現状で地域の生活や経済を動かしていくために必要なのが、この地域での起業者も含めた移住者だったり学生インターンだったりする。浜通りの中でも人集めに成功している自治体とそうでないところが明確になっているのが気になるところだ。
行政にやる気があるかも大きなポイントなのだが、一番大きいのはやはりキーマンの存在。特に元々その町で暮らしていた人が旗を振るとそこに人が集まりやすくなるし、チャレンジもしやすくなるのだ。
キーマンが強いのが南相馬市の小高区、自治体が強いのが大熊町だろうか? 逆に全域の避難指示解除が遅れた富岡町などは、またそのようなフェイズに至っておらず心配だ。
もしかしたら私がこれから関わっていくべき地域はそのようなところがなのかもしれない。
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" あれからいくとせ漕ぎつづけ、大波小波ゆれゆられ。極楽見えたこともある、地獄が見えたこともある。"
『黒の舟歌』野坂昭如