今日は浜通りでひとりフィールドワーク。
宿泊した浪江の街では、『道の駅なみえ』で三周年祝いの祭りが開かれていた。キッチンカーや他の地域の道の駅が出している屋台などが屋外にたくさん並び、特産品を元気な呼び込みとともに売り込んでいる。私は千葉県東金市の落花生詰め放題→山形県米沢市の米沢牛メンチかつ→山形県のどこかの芋煮→岩手県陸前高田市のぶどうジュースの順でゲットした。
その後、桜のトンネルをくぐりに夜ノ森に移動したが、今月に入ってから寒の戻りがあった影響でまだまったく開花していない! 今日から車道の通行制限がある予定だったが、急遽解除されていたほどだ。残念だったが、これは想定済みだ。富岡まで一駅分、寄り道しながら歩くことにする。
まずは『とみおかアーカイブミュージアム』へ。畑が続くのどかな道に先に突然現れた施設だが、意外にも駐車場が満車になるほどに混んでいた。内部は富岡市の歴史と文化についての民俗資料館としての側面と、震災による原発事故とそれに伴う全域避難によって一転した市民の生活について、二部構成になっている。津波に飲まれたパトカーの実物が展示されているなど、見ごたえある内容だった。そして、来館者はおそらくほとんどが地元住民の方と見受けられた。
続いては『東京電力廃炉資料館』へ。元々は福島第二原発の『エネルギー館』だった建物の展示内容を一新した施設とのこと。東電の方のアテンドで一時間強の館内ツアーを巡る構成となっている。発電の仕組みやメルトダウンに至るまでの経緯・燃料棒の取り出しや処理水放出に至るまで、丁寧に説明いただいた。
しかし富岡町は飲食店やコミュニティスペース的なものがほとんど存在せず、今後どのように町を維持させていくのだろうかと、心配になる。とはいえ元々は双葉郡の中心地であったし、戻ってきている人もけっこういるようなので、なにかよい方策があればだいぶよくなるのではないかと思った。
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" もう星は帰ろうとしてる、帰れない二人を残して。 "
『帰れない二人』井上陽水&忌野清志郎