今月に入って、姉のように慕っていたKさんが逝ってしまった。
私がネット上で読書好きの人を探し始めた2003年ごろに出会い、それ以来、なにかとお世話になった。気がついたら20年以上の付き合いだったけれど、まさかこんな別れがくるとは思ってもみなかった。病気がわかってから半年であっという間にいなくなってしまった。
毎日Twitterにいてくれてたから、それが当たり前のように思っていた。入院したような投稿があって、そこからプツリと更新が無くなり…数日後ぐらいに弟さんからの訃報があった。もしかしたら、このまま知らないままの可能性だってあった。実際に何度か会ったこともあるけど、ネット上がメインの付き合いになると「何もわからない」が起こり得るんだな、と。怖いな、と。
なので、なんとかお姉さんのアカウントにログインして知らせてくれた弟さんに色んな想いを伝えたいけど、お知らせだけ投稿すると決めていたのか、それっきり静かだ。
アカウントは残してくれたので、まだ彼女がそこにいてくれてるような気がする。でも、実際にはもうどこにもいない。
この歳になると、死という喪失感や哀しみの時間も徐々に増えていくのだろうし、全部自分の一部として受け入れていくしかない…と思うのだけど、なかなか重いものだなあ。なぜか、ずっと手元にあった漠然とした不安感のようなものが、もっと色濃くなってゆっくりと目の前を漂っている気持ち。
とりあえず今は、良い思い出たちがどこかへこぼれていかないように大事にしまっておかなきゃと思う。
はじめて1人で東京に行き、たてもの園で遊んだこと。京都の伏見の酒蔵巡りをしたこと、先斗町の居酒屋で美味しい地酒を飲んだこと。他愛も無いテレビ番組の話。共通して好きだったアクセサリーショップの話、漫画の話。たくさん、たくさん。
JR線が緊急停止して1時間以上閉じ込められ、ちょっとした閉所恐怖症のようなパニック状態になったときも、ネット上から優しく気にかけてくれた。あれはかなり心強かったなあ。
あと彼女が亡くなる数日前に、私の夢に元気な姿で現れたのは(自分の願望が見せた夢にしても)不思議だなあ…と思う。