半年ぶりぐらいに美容院へ行く。
美容院が大の苦手で、なんとか行くのを先延ばしにしていたけど、毛量が増えてハーマイオニーもびっくりのボンバー状態になってしまった。お風呂に入るたびに乾かすのに時間がかかるし、嫌気がさした。長さもかつてなく伸びていて、胸あたりまである。この際、思い切って肩ぐらいまで切ろうかなあと考えて、ここは良さそうだというお店を予約。
私は緊張すると、無駄に喋ってしまうタイプだ。今回も、話を振られると、あとでひどく疲れるのがわかっているのに、どの辺りで切り上げたらいいか判断できなくなりペラペラと応えてしまった。とりあえず本を持っていき、読もうとするのだけど、あまり集中できず読むフリ…みたいな感じになってしまう。ほぼ頭に入ってこない。結局、家に帰ってきて美容院で読み進めたところを一から読み直した。
髪型については、かなりスッキリした。こんなに短くしたのは久しぶり。当分はボブでもいいかなあ。また夏までには行きたい。…できれば。
中央図書館で借りた『大邱の夜、ソウルの夜』を読んだ。かなり話題になっていたグラフィック・ノベルだ。韓国の家父長制による根強い男尊女卑に悩む女性2人が主人公。
未婚・既婚それぞれの立場で、日々の呪縛から解放されようとするが、器用にやり過ごすこともできず。苦悩しながらも折り合うことを余儀なくされる。でも不幸が強調されてるわけでもなく、何処となくクールな視点。
主人公たちの関係はお互いの状況によって気まずくもなるが、ゆっくりと適度な距離感を探っていくのがリアルだった。
ただ、はじめは分岐していた人生も最終的には結婚に繋がっていく…のが、仕方ないとはいえ少し悲しくなった。というのも、未婚だったコンジュが結婚したことで、ホンヨンが「コンジュが今経験していることを、自分は少し先に通り過ぎた事実に満足した」「しょっちゅう会えなくてもコンジュと私はこれから近くなっていく」と独白したのが痛烈に感じて。この渇いたモノローグに特別な悲壮感はないにしても、かつて分岐していたそれぞれの苦しみがどこかで近づき繋がると思うと、少し怖く感じた。それぞれの譲れない大切なものが守られますように…と願わずにはいられない。