心理『的』なもの言いが、心そのものを隠してしまう。精神的、哲学的、文学的、と「的」のつくもの言いによって、自分が毎日毎日、毎回毎回、勝負しなくてはならぬ具体的なことがらをごまかしてしまうことがないように心がけるべきである。
河合隼雄「心理療法序説」
普段から『個人的に』を多用しているので、この文章は心にゴツンときたのだった。相反する意見を表明する際に、角が立たないように前置きのつもりで使っている。
他には自分の意見や出来上がったものに自信がない時、例えば『感想的なもの』とか『掌編的なもの』といった使い方。『料理的な何か』だと9割見た目が悪く、私以外は食べられるのか未知の味のとき。それは人に出さない方がいいのでは?
事の本質と対峙しないで済むように、予防線としての『~的』から一歩進みたい。それはきっと自信につながることだから。
的なことを思う。すぐに逃げる。