豊かさのバランスを考えていたのだが

tato
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だいたい飛行機にのるのは精神の貧乏人である。精神の高貴な人物はもっとゆるやかなもので旅しなければいけない。もっと高貴な人物は二本足だけで旅をする人物である。自信のある人物はゆっくりと行動するものである。

(開高健 新しい天体)

私は飛行機に乗るのが苦手だ。気圧のせいで頭痛がくるのもあるが、閉塞感を感じて怖いというのが本音。なるべくなら飛行機以外、できれば新幹線で移動したいのだけど、飛行機の方が速くて便利なこの世の中なので私の希望は大抵叶わない。海外には新幹線で行けませんものね。

それはさておいて、せかせかするより鷹揚であれと開高健は言っている。できればゆるやかでいきたいが、今の世の中は時短と効率化がもてはやされていて、高貴に生きるのはなかなか困難。

でも開高健の時代もせかせかしていた気がする。そもそも日本がせかせかしていなかった時代っていつだろう。平安時代?気になって検索してみたら、このような記事が見つかった。

おおらかでのんびり…昭和初期外国人が見た日本人、なぜせっかちになった?

この記事によると、昭和初期の日本人は「おおらかでのんびりしている」という印象を日本に滞在していた外国人から持たれていたそうだ。しかも「働くときは勤勉であっても、休むときは切り替えてゆっくり休む」だそう。何その理想的生活。それが終戦後から高度経済成長期に向かい、物質的豊かさを得る代わりに精神的豊かさを捨てる─開高健言うところの精神の貧乏人となり現在に至る。

物質的豊かさと精神的豊かさがバランスよくある社会が理想だろうけど、どうやったら理想を現実にできるのだろう。

というところまで書き上げたらニンテンドーダイレクトが始まり、オホーツクに消ゆのリメイク、エンダーリリィズの続編、MOTHER3の配信と大興奮の連続で気付いたら0時を回っていた。

おやすみなさい。

@tato
書きたいときにしか書かないことにした