スケッチブック

tato
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昼日中から公園の芝生に座り酒を飲んでいたら、通りがかったホームレスの男性が服が汚れるからと段ボールをくれた。たいした服でもなし汚れようが構わなかったが、好意を受け取り段ボールを敷いて座り直す。男性も横に段ボールを敷いて座ったので段ボールのお礼に買いこんでた缶ビールをプレゼントし(飲んでるときの私はとても気前がいい)いい天気ですねとか段ボールはそこのコンビニの店員が毎回大量にくれるので助かるなどのとりとめのない会話をした。

それから男性は、段ボールと一緒に持っていたスケッチブックを見せてくれた。色鉛筆で描かれた何枚もの風景画。上手ですねと(お世辞ではなく)褒めたら、男性は元々美術教師だったとのこと。結婚もして子どもも出来て全て順調だったが、急に家を飛び出し今はここで暮らしているのだそうだ。後悔してるけど今更戻れない。

ビールも飲み終えて少しの沈黙の後、男性に段ボールを返して私は公園を出た。

男性が暮らしていた公園はだいぶ前に区画整備か環境整備かで長いこと工事中となったので、今は違うところに住んでいるかもしれない。

そういえばスケッチブックの最後は小学校低学年ぐらいの男の子の絵だった。

@tato
書き続けていたら少しは上手になるかなという気持ちでやり始めましたが、今は鬼忙しくてあまり書けてないというね