おもいこみ

tato
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O・ヘンリーの短編で「魔女のパン」という作品がある。

有名な「賢者の贈り物」や「最後の一葉」よりも皮肉が効きに効きに効いていて、好きな短編のひとつだ。O・ヘンリーの作品は私達が日常的に陥りやすい認知バイアスを利用したものが多いのも面白さの要因ではないだろうか。

認知バイアス。それは無意識に行う記憶や思考の偏り。考え方のクセのようなもの。瞬間的、直感的に判断するので脳のリソースを割かずに済むが、時にその判断が誤った事態を起こすことになる。例えば災害が直前に迫っているのに、まだ大丈夫だとその場から動こうとしない「正常性バイアス」や、何かが起こった後に、そのことを最初から知っていたかのような錯誤をする「後知恵バイアス」誤った情報でも何度も繰り返し見聞きすることにより真実であると錯覚してしまう「心理の錯誤効果」など。詳しくは下記サイト「錯思コレクション」に紹介されているが、実に多種多様の認知の誤りがあり人間とは誤りで構成されているのかと思うレベル。

このようなバイアスがあることを常に意識していれば、誤った思い込みや判断を防げる。

と、思いますよね。これも「ナイーブリアリズム」という自分は常に冷静客観的な判断を行っていると考えるバイアスだそうだ。もう!人間って!

人間は常に正しい判断を行えるわけではないので、絶対に間違いないと思うことこそ一度立ち止まって再考してみたほうがよいということなのだろう。めんどくさいねぇ。

@tato
書きたいときにしか書かないことにした