新所沢の松明堂音楽ホールを下見。去年に続き三度、オイリュトミーのダンサーの公演をお手伝いするため。このホールは松本清張の土地に息子が建てたというマンション地下にある。
このダンサーさんは台湾のシュタイナー学校でオイリュトミーを教えている。4月に日本各地で公演、聖徳太子を祀るお寺で奉納舞したりしたのち、このホールで踊って翌日台湾へ帰り、その後イギリスはグラストンベリーのストーンヘンジ近く広島の火を守る教会で踊ってから、ドイツで聖女ヒルデガルドの教会にこもるのだとか。この方の周りはいつもシンクロニシティに溢れていて、それぞれの公演は二重三重に別方向から偶然のご縁でつながっている。
自分の昔の仕事、舞台のキャリアの中では舞踏の人と関わることが多く、それに比べるとオイリュトミーの踊りはものすごく軽い。そのためオイリュトミーというものがまだよく掴めていないんだけど、シンクロニシティの多さとこの軽さは何か関係があるのかもしれない、という気もする。
そもそもオイリュトミーの各動作は何か別のものと照応しているらしい。この動作はこれを示す、こういう意味がある、と決まっている。これは能動的に共感関係を作り出す、想像力による感受性の書き換え行為でもある。ここに魔術的な力が働くというのはあるかもしれない。
身体動作に何かを帰属させる、というのは、タロットの各カードに別の体系(例えば占星術やカバラなど)を帰属させるのと、「あるなにかと別のなにかをつなげる」点で共通している(実際に占星術の各シンボルを示す動きがオイリュトミーには存在する)。オイリュトミーはそれを人間の体でやっている訳だから、カード上でやるより人そのものの属性に影響を与える力が強いかもしれない。
あれ、オイリュトミーに占星術の帰属があるなら、それを経由してオイリュトミーとタロットの照応関係も成り立つのでは?