言い換えて、心の底を動かす。

tellsun
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意外といけるかも?と思えそう。

突然ですが、軍と軍が戦う系の漫画とかアニメでよく出てくるチーム戦の賢い戦い方の中に、敵を分けて倒すという戦い方があります。

例えば、自分のチームの人数が20人、敵のチームが100人いて、お互いのチームメンバー一人一人の力に大きな差がない状況をイメージしてみる。少数である自分のチームは、全員対全員で正面からぶつかったら、順当に負けて全滅しますよね。

でも、そんな少数チームにも勝つ方法がある。

まず、100人いる敵チームを、誘導したり真ん中を攻撃したりして二つの塊に分かれさせる。この時、敵の塊は50人の塊が二つ。続いて、その50人の塊を同じようにさらに二つに別れさせる。すると、25人の塊が二つと50人の塊が一つ、さらに続けて今後はその25人の塊をまた二つに分かれさせる。人の数は小数点や分数にはできないため、例えば12人の塊と13人の塊に分かれさせる(残る50人の塊は、一旦頭の中から外す)。

こうしてできた12人の塊。これに対して自分たちのチーム20人全員で攻める。すると、この12人には勝てるだろう。圧勝することもできるだろう。被害をゼロのまま勝てるかも知れない。

そして、仮に自分のチームメンバー20人が無傷のまま勝利できたら、次はもうひとつの13人の塊を攻める。恐らくこれも勝てる。圧勝できる。するとこの時点で自分たち20人は、25人のチームに圧勝したことになる。すごいね。

このやり方で、元々100人いた敵チームの残り75名に対しても同じように対処する。例えば75人を5つの塊に分けると15人の塊になる。そしてこれをひとつずつ攻める。

上手く行くと、最終的には20人で100人のチームに圧勝することができる。すごいね。

最初がの塊が12人では無理なら、さらに半分に分けて6人の塊にしても良いか。これなら20対6。現実的に圧勝できるイメージが持てる。

この考え方は、頭の使い方でも同じことが言える。

まず、自分の頭の中に20人の作業員がいるとイメージする。その人たちは、自分が頭を使って考えたり、物をみたり刺激に耐えたり身体を動かしたりする時に働いてくれる人たち。そんな20人の作業員が、例えば1000人必要な挑戦、言い換えると、倒すべき敵が1000人いる挑戦。より具体的には、反射的に自分が無理だと思ってしまうような挑戦をするとしたら?と想像してみてほしい。例えば、あなたが「ケーキ屋さんをゼロから開いて上手に経営する」ことが実現できるかどうか考えてみる。

無理だと思いますよね。反射的に。特に心の底では。

それは、先ほどの大多数の敵チームに20人で正面からぶつかろうとするのと同じ感覚だと思うんですよね。逆に言うと、最初に説明した戦い方と同じように、相手の1000人を自分が勝てそうな人数になるまで分けから戦うと勝てるかも知れない。

「ケーキ屋さんをゼロから開いて上手に経営する」が1000人分の敵と戦うことだとしたら、それを半分に分けてみる。例えば「美味しいケーキの作り方を身につける」と「お店の経営が上手にできるようになる」に分ける。この時点ではそれぞれ500人の敵の塊。これでは全然勝てない。

では、続けて前半の美味しいケーキの作り方を身につける挑戦を二つに割ってみる。例えば「いろんなケーキが作れるようになる」と「美味しいケーキがどのくらいのレベルの美味しさなのかわかるようになる」に分けてみよう。その時点で必要な人数は250人と250人。まだまだ勝てない。無理だと思う気持ちは消えない。

今度は、一気にたくさんの塊に分けてみよう。いろんなケーキが作れるようになるを「〇〇のケーキが作れるようになる」×10種類に分けるとどうだろうか。25人の敵の塊が10個できるようになる。もう一息。もしかしたらいけるかも?って気持ちが湧いてきたことだろう。だがここで油断して攻めては結局勝てない。

最後に、〇〇のケーキが作れるようになるを「〇〇のケーキに必要な材料を用意する」と「〇〇のケーキを作る手順がわかるようになる」の二つに分けてみよう。これで12人のの塊と13人の敵の塊に分けられる。これなら勝てる。

これで、一つの塊から順番に攻めて行けば、自分の頭の中の20人の作業員たちが勝ち続けられるようになる。同じやり方で順番にそれぞれの敵の塊にひとつずつ圧勝していけば、最初に無理だと思った1000人の敵チームにも圧勝することができる。

無理だダメだと諦めていた「ケーキ屋さんをゼロから開いて上手に経営する」を本当に実現できるかも知れない。

(ランチェスター戦略って言うんでしたっけ?)

現実的な期待が持てますよね。ケーキ屋さんだけでなく、「歌手になる」や「海外へ移住する」など、他の夢や憧れも現実にできるかも知れない。自分の手で実現できる。

意識高そうな本には、こういったことを指して「コツコツやる人が勝つ」「やることを分解しよう」などと表現されそうですが、それだけでは現実味が感じにくいのかな、感覚的な心の動きが薄いのかなって思ったんですよね。そこで、少し言い変えて

「無理だと思っていることも、分けて分けて、自分でも圧勝できるくらいの小さな塊に分ける。そして、一つずつ敵の塊に圧勝していく。そうすると、本当に勝てる」

と捉え直してみる。すると、自分の中で初めて「意外といけるかも?」って心の底からの期待が湧いてくる。戦い方のようなノウハウも重要ではあるが、さらに重要なのは、こうした心の底の動きなのだと思う。圧勝って言われるとワクワクするでしょ?

同じようなことでも、少し言い方を変えて捉え直してみる。意外と道が開けてくるのかも。

@tellsun
ふと思ったことを手記のように書いています。長文や思考系の文章はみんなのSNSのタイムラインを汚す気がしたのでこちらに。 エビデンスの有無やジャンルの統一感については悪しからず。メッセージは返すようにしています。