今月のはじめ、兵庫県立美術館の『安井仲治 僕の大切な写真』展へ行った。
ついつい、行くたびに写真を撮ってしまう美かえる。初美かえるだ。今年もよろしくね。
さいきんは撮影可能な美術展も増えているが、20世紀以降の作家になると、NGなことが多い印象。でも、この展覧会は、ほぼ全て撮影可能という寛容さ。
生誕120年の節目にあたるらしい。
印象に残った作品を少し上げてみる。
『工事場』という作品。労働者の姿を写したもの。過酷な現場で働く人の光景にカメラを向けることは罪を犯しているのでは、という思いがありつつ、写したものだという。その「気がとがめる」感じと、それでも写した作家に、ああ、と共感を覚えた。
世相をうつす貼り紙たちと、犬。
雇人紹介所を写したもの。ぎっしり書かれた筆文字が、なんだか生々しい。
かと思うと、シュールレアリスム感のある作品も。シルエットがカクカクと折れ曲がっているのが、テンポよくて格好いい。
関西の人なので、馴染みのある場所の写真もあった。作家のことは知らずに行ったけれど、興味深く見ることができた。
撮影可能で、せっかく写真をたくさん撮っても、そのままになってしまうのがもったいないような気がしていたので、こんなふうにまとめられてよかった。
兵庫県立美術館は、繁華街の三宮から少し離れているので、混みすぎず(ジブリなどはそれでもものすごいことになるが)ゆったり過ごせる。
常設展にもしばしば行くが、あいにくこの日は展示替えでやっていなかった。
最後に、ミュージアムショップで引いたガチャガチャの猫の写真を、実際の作品の写真(ヤノベケンジ『SHIP'S CAT』)とともに。実際の作品は、中之島美術館にある。ガチャガチャを引くのも久しぶり。とても可愛い。目がとくにきれい。