入試の時期が近づくと、文字通り身を削って予備校に通っていた1年間を思い出す。電車で片道1時間の予備校に、日曜を除く朝9時から夜10時まで 毎日通っていた。お盆も正月も関係ない。
嫌なことは記憶から消してしまうタイプなので、その1年間の詳細についてはほとんど覚えていない。めちゃくちゃお世話になった先生も、仲良くしていたはずの予備校生の名前も、顔すらも思い出せない。
鈍行に揺られて1時間、駅を出て、予備校まで歩いていく道で毎日聴いていた音楽がプレイリストで再生されると、それに固く紐付けられた苦い感情が浮かび上がってくる。嫌な記憶の存在を感じる。
志望校は受からなかった。けど、なるようになった。
今も毎日受験勉強みたいな環境にいる。自分でそれを選んだ。記憶が残る苦しみ方をしている。毎日だれかに助けられている。同じくらいだれかの力になれたらいい。
(ここでいう力 -ちから- とは:学期末試験合格に有用な資料提供のこと)
早く卒業したい。卒業します。
希望に満ちた新入生へ。サークルや部活はすぐ抜けられそうなやつに絞って、2個までにしとけ。